湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

散るの詩パート2

2021-05-22 07:39:52 | オリジナル
共通テーマ「散る」でEが書いた詩を投稿します。

放散

トリチュウムを含んだ
原子炉の処理排水
それを海へ放散するという
根拠は唯ひとつ
基準値以下への希釈
海の浄化能力を期待してではない

他方財政赤字のつけを
子孫に残さぬためと称して
老人の医療費負担を
二倍に引き上げる 
これで見ると
海の汚染物質放散は
つけには当たらないらしい

権力は解釈権を持つ
それも自由勝手放題に
つけだとしても政府へのつけであって
家計へのつけではない
なのに家計に返せと迫るいいがかり

そもそもつけというが財政赤字
だれが返済をせまっているのか
ハイパーインフレがおきているならまだわかる
インフレ率たるや2%の目標すら
何年たっても達成されない
超安定の優等生
国際の買手にはことかかない

財政赤字をかかげて
疝気を気に病む
国家理性は老婆同然
老いこんでしまったらしい
理も非もあったものではない

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