湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

曇るの詩パート6

2017-08-02 10:28:23 | オリジナル
共通テーマ「曇る」でAが書いた詩を投稿します。

不治の気象

濃灰色の空
不穏な速い雲
短く強い雨
ぬかるむ足許

純粋になる覚悟がなくて
省みたり改めたりが苦手で
君の複雑な曇り方が好き
深刻さを弄ぶように
ついたり離れたりして
おかしな方向に
わたしたち
もつれていく

死ぬ時だけは
雲がとれ
生まれて初めて
明晰に晴れるだろう
それぞれの死の床で
わたしたちは
うまくやってきた人々に
馬鹿な人生と嗤われ
空しく彼らを嗤って
息絶えるだろう
生まれて初めて
晴れ晴れと


「曇る」「照らす」の詩の提出締切は明後日8月4日です。合評会は8月7日16時からです。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 自由題新作 | トップ | 曇るの詩パート7 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

オリジナル」カテゴリの最新記事