湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

物の詩パート21

2016-05-03 00:00:39 | オリジナル
五月の節句写真シリーズ第3弾。鎌倉の生麩店麩帆の季節限定柏の麩まんじゅう。後ろがレギュラーの笹で巻いたものです。

では、共通テーマ「物」でAが書いた詩を投稿します。

金繕い

投げた側は
わたしに向かって投げたつもりもなく
すぐ忘れ去った礫で
わたしの茶碗が割れた

何度も
さすり
舐め
眺めた
けれど
憐憫にそろそろ飽きてきたし
日用には不便だ

漆と膠を練り合わせくっつける
その上に金粉を蒔く
割れや欠けが別物に育ててきた
たったひとつのわたしの茶碗は
こうして継いだ傷だらけ
今に全体が金に輝くだろう

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