湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

散るの詩パート3

2021-05-23 01:00:00 | オリジナル
共通テーマ「散る」でEが書いた詩を投稿します。
散る

なにが目当てだったか
出かけた上野の博物館
帰りがけに藤原佐理の書に出会った
  本ものの衝撃
書巾の大きさが思い出せないほど
全巻を圧倒している
それが不始末の詫び状というからおどろき
書といえば日本人なら万人が万人
  天上大風
良寛さんが凧の絵として
子どもにせがまれたもの

一体何が言いたいのか、だって?
お前さんがと笑われそうだが
良寛さんはえらブツということ
故郷へは錦をかざりたい がごくごく普通
それがよりによって コジキ坊主として帰ってきた
誰しも知られたくない帰りたくない
むしろ消えてしまいたい
凡人にはうかがいしれない心境

  散るさくら
  残るさくらも
  散るさくら
禅師の辞世ときく


*本文の一部と注釈を割愛しました
コメント
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