湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

明/暗の詩パート4

2020-08-24 10:21:11 | オリジナル
今日予定していた松汀園での納涼会は、市内クラスター発生もあったので中止にしました。
といいつつ、縁側バル視察を兼ねて幹部だけで行ったんですけどね。

またの機会に全員でやりましょう。
では、Eが共通テーマ「明/暗」で書いた詩を投稿します。
明と暗
「明暗」は漱石の未完の絶筆
処女作はいわずと知れた
「坊っちゃん」
乳母清に永遠の母性を造形
明暗の影のヒロインも
名は同じ清
坊っちゃんの清が死の床で
坊っちゃんの来るのを墓の下で待ってます
と明言するに対し
明暗の清は主人公の前から
無言で姿を消す
明暗は細君に満たされず
立ち去った清を湯河原まで
追って行くところで中絶
だが結末はおおよそ見当がつく
主人公は清にご亭主の影を読んで
不覚を悟り自ら姿を消すのだろう
「坊っちゃん」の世界は明暗の明
「明暗」は明暗の暗
帰する場を求め得られず
主人公は闇の中を二人歩きつづける
清のある坊っちゃんに
マドンナは不要
コメント
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