湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

写真展「海」&失うの詩パート4

2016-11-03 00:00:58 | オリジナル
先日、逗子アートフェスティバル市民企画の長島敏春写真展「海」を見に行きました。会場の海と森のギャラリーは、水中写真家・長島さんが最近建てられた自邸。引っ越してさっそく逗子の海に潜ってみると、思った以上に素晴らしいサンゴとそこに集まってくる魚たちを撮ることができて、とてもうれしかったそうです。窓から見える遮るものが何もない空も気に入っていて、逗子の空写真展もやってみたいとおっしゃってました。
下の写真で壁に掛かっている上の段のパネルが、逗子沖海中の光景を写したものです。残る会期は今日3日と4日・6日です。

では、共通テーマ「失う」でTが書いた詩を投稿します。

空き家

住宅街の中に
幾重にも蔓に巻き付かれた大きな家があった
広い庭の
丈高い草は枯れ
枝が伸び放題の裸木はこまかくふるえている
人を失ってしまった家は
曇天の下 罪人としてうなだれている

庭の一番奥の真赤な椿の花だけが
生きて血を流していた

猫が塀の下から這い出してきた
コメント
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