湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

「芽」の詩&3.11キャンドルナイト

2015-03-12 00:00:51 | オリジナル
あの日の海も被災地の夜も冷たかった
と思えば、3月にしては寒過ぎる11日、なんともないですね
 昨日の「6万人のキャンドルを灯そう」@亀岡八幡宮

では、共通テーマ「芽」で書いた詩のパート5をどうぞ。詩と版画はT作。

日々の中

楽園から戻ると
日常はすっかり変質していました
夫が別人でした
過剰なサービス 軽やかな動き
軽佻浮薄になる
不気味な前触れなのでした
根絶したと安堵していた「芽」が
頭をもたげ 育ち始めていたのです
根は奥深くに潜んでいて
ある日 甦ったのです
私の不在が肥料になったのでしょうか

日々芽は成長し
夫の全ては「躁」に乗っ取られてしまいました
自分をコントロールできない夫の
予測不可能な行動を監視 規制することは
困難になりました
入院 入院 入院 9回目です

毎回 私に恋をして
「アイラブユウ」と叫びます
あの芽のしわざです
芽が摘み取られると
夫の中で晴れやかな言葉は全て消失します
歪んだ時間などなかったかのような
ありふれた日常が戻ります

結婚40年目です


毎月、共通テーマで書いた詩の合評会をしています。
次の合評会は4月6日(月)14時~逗子市民交流センター1階で行います。見学・参加希望者は当日お気軽にいらしてください。
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