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藤枝MYFCを中心としたサッカー観戦記やサッカーに関する個人的な意見の書き込みが中心です。

選手権予選 準決勝展望

2009年11月26日 21時24分48秒 | 高校サッカー・クラブユース
28日(土)に行われる選手権静岡県予選準決勝の私的展望です。(第2試合の静学対清商戦の私的展望は後日書き込みます)

第1試合 10:30~ @藤枝総合
藤枝明誠-常葉橘

まずは、明誠のスタメン予想、橘は選手権での試合を確認していない為スタメン予想は出来ないので個人的な注目選手のみ書き込みます。

藤枝明誠スタメン予想
     1甲斐
18向田 3増田 5藤原 2山本

13飯塚 6辻  10小川 9鈴木周

    11安東 7原口


常葉橘注目選手
1 GK 芹澤 3年 今年の静岡県NO1GK候補の1人
2 DF 梅原 2年 昨年の新人王候補、安定した守備とオーバーラップ
5 MF 村越 3年 今年の橘の攻守の要。3年になってからずっと怪我をしていたがようやく復活したらしい。
6 DF 清野 3年 昨年は中盤(DH)をやっていたが今季は主にSB。地味だが安定した選手。
7 MF 小野寺3年 橘のパスの配給源。この選手のパス精度に対する個人的評価はかなり高い。
8 MF 松下 3年 昨年から今年夏にかけて最も成長した選手。怪我人続出する中でチームを支えたエース。MF登録だがエースストライカータイプ。
10 FW 提坂 3年 U-16代表に選出されたことのある逸材。スピードとドリブルが持ち味。高校で伸び悩んだ感があるが、今年はSBに転向し新境地を開拓しようとする。選手権はFWに戻ったのか?SBのままなのか?未確認。
16 FW 坂口 2年 新人戦とプリンスを見た限り、来年のエースはこの人でしょう。



「明誠の組織の網に、橘が引っ掛るか?」これがこの試合最大の見所。

明誠の最大の長所は組織力。フィールドプレーヤー10人が連動して動いてプレスをかけて、ボールを奪いシンプルなショートカウンターを仕掛けるスタイル。
以前このブログでも何度も書き込んだことだが、相撲に例えるなら相手に自分の回しを掴ませず、相手に何もさせずに押し出す相撲。派手な投げ技は無く、見ていてあまり面白くない地味な相撲。相手に攻撃の形を作らせず、シュートを打たせず、ボールをとったらシンプルに攻める。これが明誠のサッカーです。
この明誠のスタイルは今年になって急に作ったものではありません。以前からずっとこのスタイルで、今年はそのスタイルを十分に実行できる(県選抜に選ばれてもおかしくない)レベルの選手が揃い、今年ここまでの躍進劇となりました。
準々決勝の静岡西戦を見た限り、明誠自慢の組織的守備はあまり良い出来ではありませんでした。明誠選手の動きが良いか悪いかを確認するのは結構簡単です。
明誠のDFラインと中盤の選手のライン、相手ボールの時にこの2つのラインが綺麗に形成されているかどうかで判断できます。明誠が良い時は、相手がどんなにボールを動かしてもこの2つのラインが乱れることはありません。DFラインの4人と中盤のラインの4人の計8人が絶妙な距離感を保ちながら、組織的に相手にプレスを与えていきます。
静岡西戦では、スタンド(上)から見ていてこの2ラインがうまく出来ていませんでした。
さらにエースストライカーの安東の怪我が気になります。膝を怪我していたようで、明らかに動きが悪かったです。


常葉橘に関しては、最後に見た試合が夏のプリンスリーグの時で、それから大分チームが変わっていると思うのでスタメン予想は出来ません。報道によると新人戦から続出していた怪我人が皆復活し、ベストメンバーで大会に望めるようです。
夏までの橘のサッカーは中盤の選手が、入り乱れるようにポディションチェンジを繰り返すサッカーで、流れるような中盤のパス回しからゴールを量産していましたが、それは相手のプレスが無い時の話で、少しでも力のあるチームと対戦をすると、入り乱れるようなポディションチェンジが原因でボールを奪われた直後に守備への切り替えが大きく遅れ簡単に崩され失点するシーンが目立ちました。
中盤の選手が複雑に動き回るシステムはこの選手権でも変えていないようなので、守備への切り替えの部分がどのように修正してきたのか(おそらく怪我から復活した5村越がこのキープレーヤーとなってくると思いますが)注目したいところです。


ポディションチェンジを繰りかえす自由な動きで攻撃してくる橘攻撃陣に対して、明誠の2ラインがしっかりと組織的にプレスをかけて橘の自由を奪えるか?楽しみな試合です。




最後に、過去にこのブログで書き込んだ、明誠と常葉橘の今年の試合の観戦記を載せておきます。明誠は個人的に選ぶ明誠の今季ベストゲームのプリンスのエスパルスY戦の観戦記、橘は新人戦、総体と波に乗れなかった今季前半の試合の観戦記です。

4月25日プリンス東海(藤枝明誠1-0エスパルスY)
得点
前半35分 飯塚がスルーパスに抜け出して右足シュート
明誠スタメン
     甲斐
八木 増田 藤原 山本
   辻  小川
 飯塚     鈴木
   原口 安東
感想
前半はほぼ五分、後半は明誠ペースでエスパユースに何もさせませんでした。
明誠らしさの良く出た試合だったと思います。そして決定機の少ない地味な試合でした。
今シーズン明誠の試合を何試合も見てきましたが、何度見ても心躍らされるようなひらめきのあるようなプレーはこれと言って無く、決定機も少なく、特別な才能を感じさせるような選手もこれといっていません。
しかしながら、全ての選手が基本に忠実で、労を惜しまず、声を掛け合いながら、サボらずにプレーをしている為か、選手間同士の距離が非常に良く、相手に形を作らせない11人の動きは、相手チームにとって嫌味なほど安定感がありいやらしいものだと感じました。
今日の試合でも、エスパルスユースは攻撃の基点になる柴原がなかなか前を向いてボールを持つことが出来ず、1点を追いかける後半は柴原が前を向いてボールを持つために最終ラインまで戻ってボールを受けに来ているシーンもありました。
藤枝明誠はここまでほぼ固定メンバーで戦っていますが、今後怪我人が出た時のバックアップメンバー(特にボランチ)がどうなのか気になります。



2月7日新人戦での橘観戦記(4-0橘勝利)
結果だけ見れば橘の快勝ですが、試合内容については、前半の橘は非常に悪い内容でした。
後半浜北西の運動量が落ちたことと、代わって入った前線の選手の間でうまくボールがまわり大量得点できましたが、橘にとっては課題の多い試合でした。
前線の3トップとトップ下の4人は流動的に動き決まったポディションが無いのではないかと思うくらいポディション交換を頻繁に行っていました。
橘の狙いとしては、前線の4人が流動的に動き合い、前線で流れるような攻撃をしたいのだと思うのですが、あまりに各選手のポディショニングが曖昧になってしまっている状態で、中盤の選手間同士でのパス交換の時にパスミスを連発するという悪循環に陥っていました。
後半は、前線の選手をどんどん代えて、3トップ→2トップにするなどなりふり構わない策で、後半動きの落ちた相手に自力の差を見せて4得点という結果を出しました。
注目すべき点は、当初の橘の狙っていた攻撃の形が全く機能しなかったということです。これは中部地区大会の時に見た時も同じ状態で、その時私は「県大会までにはある程度形にしてくるだろう」と思っていましたが、状況は変わっていませんでした。
前線の4人を流動的に動かす今の形を今後も続けるのか注目したいところですが、続けるのであれば長い目で見る必要があり、新人戦で結果を出すことは難しいと思います。


総体予選2回戦日大三島戦観戦記(6-0で橘勝利)
日大三島はプレスが弱く玉際での競り合いも無く、常葉橘が前を向いて自由にボールを動かすことが出来、攻撃の形を確認する良い調整試合になりました。
今日の試合で常葉橘は効果的に得点を重ねることが出来ましたが、その内容は中盤が超がつくほど流動的で、私が書き込んだスタメンのフォーメーションはハッキリ言って参考になりません。選手のポディションチェンジが激しく、結局基本フォーメーションがわかりませんでした。
橘のやろうとしているサッカーは新人戦の時から変わっていないようで、前線の選手が流動的に動き流れるような攻撃を目指しているように感じました。
今日のような全くプレスの無い相手なら、その狙いもうまく形に出来ましたが、相手のレベルが上がって中盤でのせめぎ合いになった時に、はたして今日のようにうまくゲームをコントロールできるのか大いに疑問です。
ハッキリ言って橘のサッカーは、やろうとしていることのレベルが高すぎるように思います。
今日の試合を見た限りでは、選手個々の能力は藤枝明誠と遜色ないように思いました。橘が明誠のようなシンプルなサッカーをすれば結果は十分出せると思いますが、今やっているサッカーは今年中に(ユース年代トップレベルのチーム相手でも十分に機能するくらいまでに)完成することは不可能だと思います。


5月30日総体準々決勝 清商戦観戦記(0-3で橘敗戦)
常葉橘に関しては、前回の試合の時(総体予選2回戦)ほど中盤が流動的とは感じませんでしたが、それでも各選手の動きはポディションにとらわれることなく動いている感じでした。この流動的な動きがうまく決まれば見ていて楽しい攻撃になるのでしょうが、中盤の選手のポディショニングがどうしても中途半端になってしまうため、プレスを効果的にかけることが出来ないなど課題は山積み状態だと感じました。前半終了間際の失点のシーンも。右SBの堤坂(10番)の裏を田村に突かれたシーンですが、堤坂が上がった後のカバーリングを本来ボランチがするところが、流動的な中盤の選手配置の関係で、カバーが遅れた結果だったと思います。



最後に橘が磐田Yに0-10で負けた6月13日のプリンス東海の試合の観戦記です。
磐田Y 10-0 常葉橘
常葉橘スタメン
      1芹澤
6清野 23杉村 4石川 11長谷川
    19梅原 7小野寺
  24久保山    8松下
    9坂口 14中村
交代
清野→15飯田
長谷川→25渡辺(渡辺がFWに入り松下がSB、中村がSH)試合後半は梅原がSBに入り松下は中盤に上がっていた
坂口→18

感想
稀に見るひどい試合でした。
磐田Yの攻撃は確かに正確で強力でした。しかしそれ以上に橘に問題のある試合でした。
橘はこれまでの試合同様中盤の選手のポディショニングの入れ替わりが激しかったと思います。試合を見ていて最初は3トップだと思っていたら、やっぱり2トップで、でもボランチが何人いるのかなかなかわからない。見ていてそんな感じでした。
攻撃時のシステムが流動的なため、ボールをとられた直後のプレスが曖昧になってしまい、逆サイドなどにフリーの選手を作ってしまう(今年の橘によく見られる)展開になり。橘が自分たちのサッカーをしたくても、磐田Yがゲームを支配する展開になりました。
最初は橘もがんばっていましたが、ボールを奪われた後のプレスの弱さ・曖昧さにより磐田Yがそれによってできる隙をついて前半に得点を重ねました。また橘のDFラインの守備の軽さは気になりました。
後半は見る価値がなかったです。
橘の選手の集中力は完全に切れ、磐田Yにやられたい放題という感じでした。声を掛け合うこともなく、ボールウォッチャーになり中の選手をフリーにしたり、ボールを奪い返そうという覇気もまったく感じられず、とりあえず足を出しているだけ。等々、橘のやる気の無さがとてもよく伝わってくる試合内容でした。負けるのは橘の勝手ですが、磐田Yに得失点+10を与えたのはいただけませんね。前の試合で最後までがんばった磐田東を見習ってほしいものです。
前半の(後半は見るに値しない)橘の選手の動きを見ていて特に気になったのは、選手達の動きが「とりあえず言われた通りに動く」というか「練習で決められた動きを悶々と繰り返す」、「チームの決め事を守っているだけ」というような感じで、「選手が自分の力で何とかする」というような覇気が伝わってきませんでした。
今、橘の選手は「サッカーやってて楽しいのかな?」とすごい気になりました。
とりあえずこの試合、橘の重症ぶりが目立つ試合になってしまいました。橘にはせめてもう少し「気持ち」を見せてほしかったですね。あまりにもやる気の無い試合は応援してくれる控え選手や父兄に対して失礼です。(この試合橘の応援者は全くといって良いほどいませんでしたが・・・。)



選手権準決勝、橘が夏からどれだけ変わったのか楽しみです。 

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