2月29日

日々の思いつき及び読書の感想

読書 辻村みよ子著 『ポジティヴ・アクション 「法による平等」の技法」』(岩波新書)

2012-06-13 00:08:40 | 読書
本書によれば、「ポジティヴ・アクション」とは、「人種や性別などに由来する事実上の格差がある場合に、それを解消して実質的な平等を確保するための積極的格差是正措置」と定義されてる(iページ)。
本書の構成は、第一章で日本社会の状況、第二章で各国の対策、第三章にて多様な手段、第四章でポジティヴ・アクションの合憲性に関する論争、第五章日本社会の取るべく選択、最終章でポジティヴ・アクションの導入に必要な社会的合意となっている。
なぜか「差別」という言葉を避けて「格差」という言葉を使っているように思える。後者は主に経済面に焦点をあてているので、それでは不十分ではないだろうか。経済的合理性がないからこそ、現在のような差が生じている、つまり差別が存在すると考えるのが一般的ではないだろうか。
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