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「すかいらーく」が手紙の回収について謝罪

2006年11月20日 17時16分47秒 | 過労死・過労・労災
「すかいらーく」が手紙の回収について謝罪
間もなく店長のもとに返却されます
皆さんのおかげです

「すかいらーく」過労死問題で、遺族の中島晴香さんと全国一般東部労組は11月7日、職場の改善状況について会社側と交渉を持ちました。

7月下旬に会社、組合、遺族の3者で結んだ合意書に基づくものです。会社は二度と過労死を出さないために社内の働く環境を見直し、遺族に毎年報告すると約束しています。この日が合意後に初めて開かれた報告会でした。

組合側からはこの間、当ブログのコメントをはじめ電話、メール、手紙、FAX、来所などですかいらーく従業員から寄せられた訴え、相談、意見を読みあげました(個人を特定できる情報はすべて除いてあります)。その多くが長時間労働、サービス残業、パワーハラスメントなどを告発し、助けを求める内容です。「職場が改善されていない証拠だ。第二、第三の過労死がいつ起きてもおかしくない」と組合側は主張しました。

これに対して、会社側が出してきた改善状況の資料は一部の店舗に関するものだけで、すかいらーく全体(本部、店舗、工場)の報告書ではありませんでした。そこで組合側はあらためて全体の状況を報告するよう申し入れました。

また、この場で中島さんが各店の店長あてに送った手紙と本を会社が無断で回収した問題についても追及しました。

この手紙は中島さんが亡き夫と同じ立場にある店長に今回の過労死事件を知ってもらい、二度とすかいらーくで過労死を出してほしくない、という思いを込めたものです。ところが、その手紙を会社が回収したり開封しないで保管するよう店長に命じたりしていたことが、皆さんのコメントや手紙、電話などによって確認されました。

手紙のあて先はあくまで店長個人です。なぜ、会社が私信である手紙を回収する権利があるのでしょうか。その理由や必要性がどこにあるのでしょうか。何よりも遺族の気持ちをどのように捉えているのでしょうか。

こうした点を会社側に問いただしたところ、「申し訳ございませんでした」と謝罪。責任をもって店長のもとに返却することを約束しました。会社として謝罪文を中島さんと組合に出すことも約束しました。

皆さんが会社の不当な措置に疑問の声を上げ、私たちに知らせてくれたおかげです。心より感謝いたします。

今後もすかいらーく社内で疑問、不満、怒りに感じたことがあれば、どんなことでもいいのでNPO法人労働相談センターにお知らせください。

店長には重ねてお願いですが、本当に会社が郵便物を戻したかどうかも教えてもらえればうれしいです。

私たちは今回の過労死事件を必ずやすかいらーくの職場改善、労働条件の向上に結びつける決意です。中島富雄さんの死を無駄にしないためにも。

そのためには現在すかいらーくで働いている皆さんの協力・支援が何よりも必要です。長時間労働で苦しんでいる皆さん、サービス残業に怒っている皆さん、上司のパワハラにおびえている皆さん、いっしょに声を上げてください。そしてともに闘いましょう。

メール<toburoso@ka2.so-net.ne.jp>か電話<03-3604-1294>まで連絡をください。待っています。担当・須田(すだ)までお願いします。

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4 コメント

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会社は反省してないのでは? (写真男)
2006-11-20 22:21:35
ある種部外者である私が言うべきことではないかもしれないが……。

会社側は何を考えてるんだ!

中島さんの死を何だと思ってるんだ?

全く反省の色無しでしょう。その証拠に中島さんが送った手紙と本を無断回収や開封せずに保管するように命じていたりと、どう考えても「臭いものに蓋」の行為に他ならないではないか!!

このままでは明らかに「第二・第三の中島さん」が出てもおかしくない。ハッキリ言って会社の行ってる行為は「愚行」だ!!


今回謝ったというが、それは今の時点では上辺だけの軽薄なものでしかない。今後本当に誠意のある態度を取らなければ、全く反省していないと考えていいだろう。


まだすかいらーくの従業員にとっては「勝利」ではないと考える方が正解か。そのためにも是非働いている皆さんが声を大にして会社側に抗議し、本当の勝利を勝ち取っていくしかないだろう。


そのためにもすかいらーくで働く皆さんが労働相談センターに集い、闘っていただきたいと願うばかりである。

私も応援したい。
その通りです。 (スタッフ(須田))
2006-11-20 23:51:03
「写真男」さん、怒りを共感してくれたコメント、ありがとうございます。

今回の会社の行為は、残念ながら過労死という事実を何とか覆い隠そうとしているのでは、と考えざるを得ないものです。

とりあえず会社は「謝罪」しましたが、おっしゃる通り、それが言葉だけではまったく意味がありません。具体的に行動で示してもらわないと。

何より重要なのは、すかいらーくで二度と過労死が起きないよう職場改善がなされることです。その日まで、すかいらーくの労働者とともに声を上げ続けていきたいと思います。

今後も応援、よろしくお願いします。
冷酷極まりない (ひばり)
2006-12-09 10:09:46
日本人として、怒りに震えております。

人の命の大切さを、全くをもって認識してません。

出来ることは、上記の通り戦うことだと思います。

微力ながら、応援しております。
Re:冷酷極まりない (スタッフ)
2006-12-10 20:31:54
「ひばり」さん、コメントありがとうございます。

私たちも正直、まさか遺族の私信である手紙を会社が回収するなんて、と最初は信じられませんでした。これは法律以前の人間としての常識の話ではないでしょうか。

過労死を二度と出さない、と私たちと合意したはずの会社。その約束を果たすため、まず過労死があったことを隠すのではなく、事実と真摯に向き合うことから始めてほしいものです。

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