虚構の世界~昭和42年生まれの男の思い~

昭和42年生まれの男から見た人生の様々な交差点を綴っていきます

がんばってねという言葉

2017-10-31 07:33:23 | 小説
*このお話はフィクションです。

 「がんばってね」、この言葉に何度支えられ、助けられてきたことだろう。


 初めて女性と付き合った高校生の頃、彼女から
「部活がんばってね」と言われた。それだけでその一日絶好調で過ごすことができた。

 一つの言葉で支えられ、一つの言葉で気持ちが変わる・・・、男とはいかに単純気付いたのも高校生の頃だった。



「誕生日おめでとう、これからも仕事がんばってね」


大学生の頃付き合っていた彼女からもらったプレゼントにメッセージが添えてあった。言葉もいいが、手紙の良さもまた新鮮だった。



結婚した。

 しかし、いつしか、こういった言葉の重みを感じることが少なくなった。




 そして50歳になった。

 最近、妻に「ありがとう」という言葉を自然に言えるようになった。

 きっかけは、単身赴任だ、一人で暮らしてみて、改めて自分は何もできないこと、そして家族に支えられていたことを気づかされた。




 「言葉」を大切に生きていきたい…。そう思えるようになった50歳の秋・・・。

さあ今日も働きますか! 家族のためにも!



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