昨日紹介したMさんといつも行動を共にしていたのが、F県の高校の先生になったSさんと長崎県五島列島のある町の職員になったYさん、そしてK県警に就職したHさんである。
Hさんは、とても正義感が強い人だった。
学生時代、友人と街を歩いていて暴漢に襲われたとき、その友人を守ってやれなかったことをずっと後悔し続けていたHさんは、悪を正し住民を守る警察官の道を選んだ。
交番勤務から、パトカーによる警ら、それ以上のことは知らないが、きっと住民のために日夜汗を流してきたのだろう。
警察官になった友人は他にもいる。
N県警に就職したKさんである。学生時代、運転はうまいが、時々切符を切られていた彼が、パトカーで警らしていると聞いた時には、驚きを隠せなかった。もちろん警察官になってからは、公私において交通法規を順守していると信じている。数年前に会ったときにすでに警部だったので順調に出世しているようだ。
出世と言えばF県警に就職した先輩のSさんは、交番勤務を振り出しに超スピード出世を果たしていった。日曜劇場「小さな巨人」で昇任試験の場面があったが、きっとよく勉強したのだろう。偉くなっても威張ることなく今でも気さくに付き合ってくれる良い先輩である。
もう一人、Y県警に就職したTさんは、大学のボディビルサークルに所属していた筋肉隆々の先輩だった。若いころは、機動隊で活躍されたと聞いたが、今どうされているのだろうか。
実は、剣道をやっていた映画少年は、警察官に稽古をつけてもらう機会が多かったせいか、密かに警察官になる夢を抱いていた。
しかしいつかその夢から遠ざかり、別の職業に就いている。これはこれでよかったと思っている。