シャンソン歌手

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シャンソン歌手リリ・レイ Lili Ley  銀座資生堂パーラーと十字架

2013年05月31日 04時39分54秒 | Weblog
シャンソン歌手リリ・レイ Lili Ley  銀座資生堂パーラーと十字架


木曜日を自分の自由日と決めたお蔭で
感動的な 活動が出来て 心身ともに爽やかです。
梅雨の小雨 肌寒く感じますが 水曜日は深夜から
木曜日の朝七時半までかけて 八月九日 に開催する
「リリ・レイ ピアフを歌う」のチラシの両面の印刷レイアウト
や原稿を パソコンで打ち 印刷会社の担当デザイナーに
送信。突貫工事的な スピードで 彼女も この原稿からデザイン
をして 校正繰り返し数週間後には 完成させなければなりません。
でも昔から コンサートばかりの私の相棒のデザイナー栗原マリさんは
慣れっこです。深夜も休日も 対応してくださる仕事師。

このコンサートは 内幸町ホール主催で つまり東京都主催の
8月8日 9日 10日 3日間シャンソンのイベントの
初日を 私に頼んでくださったという 有難いチャンスですから
本格的に 開催依頼があり その内容を把握したのは
今年の初めで ピアフの没後50周年なので
そのオマージュとしての リサイタルをすることにしてからは
企画 構成 シナリオ バンドメンバー スケジュール調整
アレンジの為の 曲目選び22曲・・・時間が 掛かりました。 

毎夜 このリサイタルのクリエイティブ作業しつつ 22曲中 6曲は
新曲なので・・・・はぁー ぺらぺら とただ朗読して
ピアノ叩いて 正確な音とり リズムとり
音楽性のラインと プログラムの中の一曲としての
存在の曲想 アレンジも練り上げます。
そして チラシつくり・・・に やっと 到れるわけです。

演奏家は 他人任せだと 思想や哲学を主張出来ないので
変なプロデューサーや マネージャーや 付き人なんかが
居ない方が 楽ちん。
逆に 自分より優れた 音楽レベルの
人たちが支えてくれた場合は 兵隊さんとして 従順に
僕になれば それはそれなりに 大成功という結果も生み出します。
どちらにしても
舞台の 企画 演出 構成という仕事は 作品として
いかに 一貫した流れを作り 飽きさせないで
人間として生きている感性を 作品を通して 共有できるかどうか
・・・・観客と 制作側との コミュニケーションなのです。

ほぼ徹夜。昼まで数時間眠り 頭を休めて いざ 銀座へ・・・・
久しぶりに 大好きな資生堂パーラー三階のサロンドゥキャフェ
で 待ち合わせしました。
北海道で宝石や衣類のブティックを経営する生徒さんに
NHKホールで歌う「十字架」でつける 十字架のペンダントを
探していただき 銀座まで商品を持参して頂き
イチゴパフェを 頂きながら クロスのペンダントを 選びました。
三つ持参してくださったものの 値段の札を隠して
心から 美しいと思う十字架を選びました。
やっぱり 三つの中で 一番高い商品でした。
モノの価値は 嘘はつけないものだなー と思いました。


Les Crois十字架というシャンソンは まさに ピアフの為の
詩なんだなー と感じます。
ピアフは 胸にいつも一つ十字架のペンダントをつけて
祈り続けていたのです。
生まれてすぐ 失明し 聖地ルルドへ行き 祈り 奇跡的に目が見えるように
なり その後も 運命の交通事故 痛み止めの麻薬や睡眠薬中毒
度重なる恋と その喪失・・・
その傍ら 200を超える新曲の録音や舞台
数多の歌手達を発掘し手ほどきして育て世へ送り込む。
スタッフたちの経済的を支える・・・という47才までの
濃厚な人生は
「慈愛」と「耐える」事の一生涯で
常に神に祈りながら一生を終えたのですよね。

そして
素晴らしいことに 亡くなる一年前に 又結婚もした。
愛を信じることの出来る人だったのですねぇ。
お相手の テオ サラボは
年齢が二十歳以上も年下だったのに 気後れさえせず
素直に愛して 共に住み 共に歌い 臨終を迎えた・・
ピアフの最期の頃の見た目は
お婆さんのような47才でしたよね。凄いわー あっぱれだわ。

「私の胸には ちいさな 銀色の十字架・・・」
という この詩の内容通りの品物が 果たして見つかるのか心配でした。
探す時間がなかったので 頼んで良かったです。見つかりましたもの。

ピーちゃん家族から 頂いた聖地ルルドのお水 聖水に
その十字架を浸して 神に感謝し祈り
本日から私の胸にも小さな十字架を
提げることにいたしました。

Les Crois詩の後半の内容は
「ちっぽけな私には 頭の中に十字架があります。異常に大きな鉛の十字架です。
それは
愛と同じくらい とても大きいです。忍耐という言葉です。
その言葉を 唇で毎日繰り返します。
そして その重さで 私は死んでしまいそうです。」