同じく、お盆休みまとめ読みから・・。
面白い本だった。超古代の壇君神話から始まり、古代三国時代を経て高麗王朝、朝鮮王朝、そして韓日併合から独立までを、300ページ足らずでわかりやすくまとめてある。
とはいっても、その大半は古代三韓三国に費やされており、高句麗・百済・新羅の興亡史といって良いかもしれない。もし、日本書紀と古事記をもとに韓国人にわかりやすい古代日本史をまとめようとしたら、こんな本になるのではないだろうかなどと想像しながら読んだ(そのような本のニーズが韓国人にどれほどあるかは別にして・・)。
韓国には、日本のアマテラスや神武神話に類似する壇君神話がある。要約のさらに要約をすると、朝鮮の国は天孫である壇君によってBC2,333年に開国されたというものである。天帝の子と熊の変わり身の女性との間に生まれた檀君は、1,900歳生きたといわれている。そして晩年、周王即位の年に朝鮮に封じられた箕子(きし)に王位を譲り、神となったと・・。(これはきっと、中国の史書にある箕子の伝説との整合性を図ったものか。)
その箕子がひらいた国を箕子朝鮮とよび、それが衛氏朝鮮に滅ぼされ、さらに衛氏が亡びるころ、半島に三つの勢力が台頭する。高句麗・百済・新羅である。ようやく神話時代から決別し、歴史時代に入り、日本との関係も少し見えてくる。日本でいえば、卑弥呼の少し前くらいだろうか。このあと数百年、中国からの被侵略と三国同士の熾烈な領土奪回の興亡が、延々と続くことになる。
日本古代というのは、このような東アジアにおける緊張感の外縁にあった。古代を知る上で、これら興亡史に日本古代史を当てはめていくことのほうが、その逆よりは正確なのではないか、そんなあたりまえのことを再認識させてくれる一冊だった。
面白い本だった。超古代の壇君神話から始まり、古代三国時代を経て高麗王朝、朝鮮王朝、そして韓日併合から独立までを、300ページ足らずでわかりやすくまとめてある。
とはいっても、その大半は古代三韓三国に費やされており、高句麗・百済・新羅の興亡史といって良いかもしれない。もし、日本書紀と古事記をもとに韓国人にわかりやすい古代日本史をまとめようとしたら、こんな本になるのではないだろうかなどと想像しながら読んだ(そのような本のニーズが韓国人にどれほどあるかは別にして・・)。
韓国には、日本のアマテラスや神武神話に類似する壇君神話がある。要約のさらに要約をすると、朝鮮の国は天孫である壇君によってBC2,333年に開国されたというものである。天帝の子と熊の変わり身の女性との間に生まれた檀君は、1,900歳生きたといわれている。そして晩年、周王即位の年に朝鮮に封じられた箕子(きし)に王位を譲り、神となったと・・。(これはきっと、中国の史書にある箕子の伝説との整合性を図ったものか。)
その箕子がひらいた国を箕子朝鮮とよび、それが衛氏朝鮮に滅ぼされ、さらに衛氏が亡びるころ、半島に三つの勢力が台頭する。高句麗・百済・新羅である。ようやく神話時代から決別し、歴史時代に入り、日本との関係も少し見えてくる。日本でいえば、卑弥呼の少し前くらいだろうか。このあと数百年、中国からの被侵略と三国同士の熾烈な領土奪回の興亡が、延々と続くことになる。
日本古代というのは、このような東アジアにおける緊張感の外縁にあった。古代を知る上で、これら興亡史に日本古代史を当てはめていくことのほうが、その逆よりは正確なのではないか、そんなあたりまえのことを再認識させてくれる一冊だった。