ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

断酒3ヶ月で職場復帰した人の話

2019-11-15 05:57:51 | 世相
 またまた先週の土曜日、行きつけのアルコール専門クリニックで継続断酒6年の表彰を受けたときの話です。

 同じく継続断酒6ヵ月で表彰された人の中に、断酒3ヶ月から元の職場に復帰した人がいました。今回はその人の話をします。

 受賞者のスピーチで、彼はこう話を切り出しました。
「間もなく私はクビになると思います。」

 復帰した職場では何と、席を上司(部長)の隣に変えられたそうです。それだけでも緊張を強いられ余分なストレスが掛かるのに、仕事中その上司からしょっちゅうメールが来るのだそうです
「こんなことも出来ないのか? / まだ出来ていないのか?」

 隣なのだから直接話せばいいものを敢えてメールで。このことから彼は、辞職を求めている会社の意志を痛感したと言っていました。

 声に出したら周りに聞こえるからメールなのでしょうが、それにしても陰湿です。明らかなパワハラ、昔なら “いびり” と言ったものです。弱い立場の者を陰湿にいじめることを昔はこう言っていました。

 上司からのメールには必ず返信しなければなりません。私にも経験がありますが、これがとてつもなく時間を喰い仕事どころではなくなってしまいます。

 このことは、会社の産業医に相談して事情を把握して貰っているそうですし、もちろんここ(専門クリニック)の主治医にも相談したそうです。
「外からのことは聞き流せばよい。」

 ここの主治医からはこんなふうに助言されたそうです。彼がこう話したとき、一瞬ですが言葉に痞(つか)えていました。

 “聞き流す” 断酒6ヵ月でこれが出来るとはとても思えません。これが出来たら回復した証です。言葉に一瞬痞(つか)えていた彼の口ぶりから、主治医の方も務めて微妙な言い回しをしたのだろうと思われました。

 さて、私も同じアル症者ですから、彼の気持ちが痛いほどよくわかります。一方で会社の立場も、精神疾患のある社員は会社を休みがちなことからよく理解できます。そんな私が、こんな相談を受けたらどうするか? 否応なしに考えさせられました。

 “相手が話したいだけ黙って話を聞き続け、胸の内をすべて吐き出させるしかない。その際は一切、お節介はするまい。”

 やはり、今の私に出来ることは精々これぐらい、否これさえも覚束ないと思いました。

 それにしても彼は、気持ちを昂ぶらせることなく淡々と話していました。そんな彼の姿に、少しばかりの光明を見出したのは私だけではなかったようです。大きな拍手がしばらく続きました。



ランキングに参加中です。是非、下をクリックして順位アップに応援お願いします!
クリックしますと、その日の順位が表示されます。
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ
    ↓      ↓

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 人の意識なんて・・・ | トップ | 期待外れでボヤキ節? »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (羅門)
2019-11-16 10:34:56
聞き流す
ストレスためない
適当

最近出来てきました💦
依存診断から10年
何度もスリップして最後のチャンス

ありがとうございます。
返信する
Re. 羅門さんへ (ヒゲジイ)
2019-11-16 20:44:28
いつもコメントをありがとうございます。

現役世代の仕事復帰は難しい問題です。
アルコールが脳から抜けるのに相当の時間を要し、
抜けてからもPAWSに苦しみます。
その一方で、稼がなければ生活が成り立たないというジレンマ。
私が現役だったら、と思うと自信ありません。

運を天に任せて “適当に” 開き直り
いいんじゃないでしょうか。
返信する

コメントを投稿

世相」カテゴリの最新記事