575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

金魚にも鱗ありけり生臭し    等

2015年05月24日 | Weblog
生臭い、が、利いています。かわいい金魚の、生々しい現実。
美しい金魚ですが、食べるし排泄もするなど、まさに生きものとしての臭いがある。
「生臭し」が少し強すぎる。軽く表現できたら。
などの声がありました。

作者の家では金魚鉢を玄関で置いていました。
帰宅すると金魚の生臭さに出迎えられたとのこと。

美しい金魚にも生臭さもある、と当たり前のことを詠っていますが、
言われると、改めて「そうだよね」と思わせる俳句らしい発見があります。

  金魚の死春夜を少し生ぐさく    蓬田紀枝子

  生き物は飼はぬつもりの金魚の死  石毛幸恵

             

応答の一日一句

  初夏や包丁を研ぐ妻の留守     孝

  モネ展の館出て初夏の陽のかけら  亜子
コメント
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