山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

工事職人の労働時間管理の合理性

2013年09月18日 20時01分32秒 | Weblog
 ちょうど今、NHKのクローズアップ現代で「拡大するブラック企業 社員使い捨ての闇」をやっていた。21世紀日本の労働環境はあまりにひどい。90年代半ばから、自民党が財界の要請にしたがいつぎつぎと労働法制を改悪してきた結果だ。自民党に追随協力してきた共産党以外の政党の責任も重い。
 「ブラック企業」という言葉はブラックな労働現場で働かされている若者が作り出した言葉だ。ことの本質を見事にいいあらわしている。改悪された法をも踏みにじって長時間、不払い労働をさせているのだ。とくに成長が目立つ新興産業、新興企業(ワタミやユニクロのような)にそれが目立つ。
 違法なブラックだけでなく、裁量労働制という労働時間管理は労働者にゆだねる制度をつかって無制限に長時間労働をさせるものではびこっている。一応表面的には合法なだけに、悪質だ。
 わたしは、家が隣家の火事で被害をうけたので、この夏2か月かけて修理工事をおこなった。そこで大工や外壁工事、塗装、電気工事、内装工事など各種の工事の職人の仕事ぶりを目の前で見てきた。住人が生活しながらその横で工事をすすめた。だから、労働時間と休憩時間の関係が手に取るようにわかった。
 結論的には、いま日本で吹き荒れている長時間労働はないということだ。朝9時か、その少し前から仕事を始め、11時には小休憩に入る。12時(仕事の都合で遅れることもある)に昼休みに入り、1時間きっちり休む。1時間を超えることもよくあった。さらに3時に休憩をとる。予定の仕事が早く終われば4時半にもおわるが、だいたい5時に終えていた。工事の初期には1日の仕事が終わらなくても次の日に回していた。そのために工期が遅れ、後半は5時半を超えることもつづき、時には休日にも大工の親方が出てきて仕事をすることもあった。だが1日の中での仕事のリズムは全く変わらない。これは大工だけでなく塗装職人でも内装職人でも同じリズムを崩さなかった。
 つまり工事関係の職人(労働者)の労働時間管理はじつにきっちりしていて、忙しいから休憩も昼休みもなくしてぶっ続けで働くということを絶対しない。その職業倫理はすごいと思った。つまりしっかりした仕事をするには、体力を常に回復させつつ仕事をするという昔からのルール、合理的なルールが、絶対的な職業倫理として確立しているのだ。これは見習うべきことだ。人間体力や注意力の限界を超える労働をしないことが基本だ。長時間労働の連続のため自律神経失調におちいったり、目標管理で脅しをでつづけたあげく、うつ病に追い込むという働かせ方がいかに非人間的か、犯罪的か。工事関係の職人(労働者)の働き方をみて、あらためて労働はいかにあるべきかを思った。
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3 コメント

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Unknown (神奈川県民)
2013-09-19 09:00:51
 はじめて投稿します。先日、「スペインの日本人妻」を紹介するテレビ番組があり、午後2時から5時まで仕事を休んで家族と昼食をとり昼寝をするシエスタを取り上げていました。スタジオゲストの中から「だからスペインは経済停滞する」みたいな発言がありましたが、私は人生を楽しむ人間本来の生き方に思えました。
 別件ですが、依然安場先生にふれられていましたが、安場先生は私の渋谷高校時代の担任でした。原発に対する発言に共感しました。
ありがとうございます (yamagami)
2013-09-20 10:36:15
 わたしも安場先生といっしょに担任をしたことがありますが、安場先生は渋谷がながかったのでいつ頃でしょうか。
安場先生はお元気で、池田9条の会の代表としてご活躍です。また、化学の専門的立場から、原発事故、原発政策にはきびしい批判見解を表明しておられます。
Unknown (神奈川県民)
2013-09-20 19:35:37
 私は1977年卒業です。安場先生は3年の時の担任でした。お元気でうれしいです。私は神奈川県で社会科の教員をしています。時々全民研にも顔を出します。

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