山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

大阪府大・大阪市大の法人統合の野蛮

2018年03月04日 13時03分04秒 | Weblog
 2018年2月23日、大阪市議会で継続審議中の府大・市大の法人統合関連議案を維新の会と公明党の賛成で可決した。やっぱりというか、案の定というか、公明党が最後に維新にすり寄って可決となった。府議会では昨年11月すでに通っている。来年4月に法人統合、2022年4月に大学統合の予定だという。
 橋下前知事・市長が、府立病院と周産期・産科の市立住吉病院が二重行政だといって市立病院をつぶした。府立体育館と市立体育館も二重だといってつぶそうとしたが、府立は大相撲の3月場所の会場なので、当たり前だが、つぶせなかった。府立図書館と市立図書館も二重だ、無駄だといって、野蛮人のごとく攻撃した。公務員攻撃に酔いしれた維新支持者は歓喜したが、さずがにつぶすのに失敗した。府立図書館は東大阪市にあるのに、二重だというのだ。私の質問に、東大阪にあろうが、岸和田にあろうが、府立と市立の施設が並立すれば、それを二重行政というのだと大阪市は公式に回答した。
 府立大学と市立大学も二重の象徴だと当初から攻撃した。しかし一つしかない首都大学東京よりも府大・市大への出費は少なかった。お金の無駄論はつうじなくても押し通した。とにかく破壊したいという衝動に突き動かされてつきすすんだ。このしつこさは世界でも例を見ない。すぐに屈服した府大当局は、忖度して早々と理工系以外の学部講座のリストラをすすめてきた。統合以後も、金もうけに直結しない学部をリストラするのが目的だ。真理の探究も学問の自由も、大学の自治もくそもない。維新知事・市長直轄のイエスマン理事長に権限を集中させて、好き放題をやろうというのだ。
 人口数十万以上の県庁所在地で、県立大と市立大がないところはないだろう。これを二重行政だといってやり玉に挙げている県はない。誇りでこそあれ、無駄だと攻撃する人は他県にはいないだろう。自治体立大学として最も古い部類の両大学の歴史と学問的実績を無視する野蛮さにはほとほとあきれる。府大・市大が二重だというなら、国立の大阪大があるのだから、三重行政はやめて、大阪大に一本化するのが、財政効率が一番いいではないか。なぜそれをいわないのか。(3月4日記)
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