山上俊夫・日本と世界あちこち

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横柄、つけあがった安倍が逆転瀬戸際、公文書改ざんで一気に追い込まれた

2018年03月11日 15時30分49秒 | Weblog
 森友問題をめぐる安倍お友達政治・国家の私物化問題はほぼ詰みの段階に入った。安倍政治の国家の私物化、民主政治・立憲主義の破壊は極限に達した。朴槿恵政権を毎週の大衆行動で逮捕にまで追い込んだ韓国民衆の白黒はっきりさせる性分に比べ、日本人の甘い性格は、去年の総選挙でも安倍派に3分の2を与えた。だが安倍政治の腐った本質がどうにも隠しようがないところまで露呈した。
 安倍首相は2月5日、衆院予算委員会の立憲民主・逢坂議員の質問に、勝ち誇ったようにまったく場違いの国会の私物化ともいえる発言をした。「朝日新聞」が昨年5月9日に、近畿財務局に籠池氏が「安倍晋三記念小学校」と書いた設立趣意書を出したと報じたのが後に「開成小学校」だったのをとらえて「裏どりをしない記事というのは、これはもう記事とは言えないんです。ほとんどちゃんとした品質をなしていない」と批判した。
 翌6日「朝日」は、検証記事を載せた。財務省が学校名を黒塗りし説明を拒んだことから籠池氏に確認して報じたと。籠池氏が「安倍晋三記念小学校」として寄付を集めていたこともあり、やむを得ないことだと思う。
 だが安倍氏は、フェイスブックに「哀れですね。朝日らしい惨めな言い訳。予想通りでした」と投稿した。2月13日の予算委員会では、「朝日」を「日本のまさに誇りを傷つけたわけであります」とまで非難した。安倍氏は右翼代表として、先頭切って「朝日」攻撃をする。異常なことだ。全国の右翼に相当なことをやってもいい、心おきなく朝日攻撃をしろという号令のようなものだ。
 右翼の批判の論理は、勝手にひとつ設定した論点を否定することで、問題のすべてが否定されたかのような論理展開をする。南京大虐殺や慰安婦問題でもこのやり方が数限りなくくりかえされた。学問的説得的に反論しても、あいかわらず同じやり方をくりかえし、理性的な論争というものが成立しない。安倍氏も「朝日」をやりこめる一点をつかんだと、意気揚々やり玉にあげ、安倍氏の政治私物化批判の朝日記事は一事が万事ことごとくウソだといいたいのだ。しかし、「朝日」のこの1年の奮闘は十分称賛に値する。
 安倍氏が高揚感を持って「朝日」批判をしてから1か月も経たないうちに、「朝日」から世紀に残るスクープが安倍氏に飛んできた。3月2日の「森友文書 書き換えの疑い」との記事だ。「朝日」はやられたからやり返すという考えでないことはわかっている。そんな根性ではジャーナリズム精神からはずれてしまう。公安警察からネタをもらって、加計問題で真実を語った前川喜平氏を陥れようと図った「読売新聞」とは違う。
 森友公文書改ざん問題は、尋常な問題ではない。三権分立を破壊し、議会制民主主義の土台をくつがえす問題だ。1年間にわたって、行政府が立法府をあざむき続けたのだ。戦後、憲法体制の下で初めての事態だ。これは佐川や麻生辞任で済む問題でない。内閣総辞職以外に決着点はない。
 安倍氏は、森友加計問題はもう過去の問題になったとばかりに、3月末に安倍流9条改憲案で自民党をまとめ、「働かせ方大改悪」を目玉法案として強行し(偽造資料でとん挫してはいるが)、9月には総裁3期目を突破し、11月頃に9条改憲発議をやって、歴史に名を残そうと意気揚々として、憎っくき「朝日」攻撃をした。前途洋々の1年を構想していただろう。
 ところが森友加計問題は、時間が経てば問題性が薄れる性質のことではない。しかも安倍氏自身のお友達優遇、国家の私物化が極まったことにことの本質がある。安倍政治は、籠池や加計だけでなく、財界というお友達の要求に応えて様々な怪しげな審議会をつくり、保守政治とはいえ積み上げてきた政策的土台を一気にくつがえす規制緩和をやる。異常な政治に踏み入れたのが安倍政治の5年余りだ。
 近畿財務局のまじめな労働者が、公文書改ざんの汚れ仕事をやらされ、公務員としての正義感をズタズタにされたあげく、自殺した。佐川・昭恵証人喚問を必ずやり、国家の私物化、議会制民主主義破壊を正し、安倍首相を断罪しなければならない。

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