連休終わりの日、この連休の一大イベント、『万引き家族』を観に行った。先は九条の「シネヌーヴォX」。
『万引き家族』は現在の日本が政策の必然として生み出している様々な貧困の集合体です。是枝監督が国民栄誉賞を断ったのは当然。目をつぶって栄誉賞を贈ろうとした安倍のメンツはつぶれた。
この作品の出演者は素晴らしい。樹木希林は映画の軸になって存在感があった。つぎに安藤サクラには参った。演じているのではない役の本人がそこにいた。とくに終盤の、取り調べの長回しシーンでの安藤サクラの表情の変化にはひきこまれた。女優さんのどっとあふれる涙には、涙だけかいとおもわせるところがあるが、安藤サクラの涙はそうではない。出そうとした涙ではない。拾ってきた子供を思う涙、事情があってつくり上げた「家族」生活の中でにじみ出た涙だった。このような涙を描いた是枝の映画は素晴らしい。犯罪と紙一重の家族が滲みだす21世紀日本の非人情への告発の涙だ。
それにしても21世紀日本は、令和騒動に明け暮れる日本は冷酷だ。天皇家への敬愛はあふれんばかりだが、生活保護バッシングはおさまらない。
『万引き家族』は現在の日本が政策の必然として生み出している様々な貧困の集合体です。是枝監督が国民栄誉賞を断ったのは当然。目をつぶって栄誉賞を贈ろうとした安倍のメンツはつぶれた。
この作品の出演者は素晴らしい。樹木希林は映画の軸になって存在感があった。つぎに安藤サクラには参った。演じているのではない役の本人がそこにいた。とくに終盤の、取り調べの長回しシーンでの安藤サクラの表情の変化にはひきこまれた。女優さんのどっとあふれる涙には、涙だけかいとおもわせるところがあるが、安藤サクラの涙はそうではない。出そうとした涙ではない。拾ってきた子供を思う涙、事情があってつくり上げた「家族」生活の中でにじみ出た涙だった。このような涙を描いた是枝の映画は素晴らしい。犯罪と紙一重の家族が滲みだす21世紀日本の非人情への告発の涙だ。
それにしても21世紀日本は、令和騒動に明け暮れる日本は冷酷だ。天皇家への敬愛はあふれんばかりだが、生活保護バッシングはおさまらない。