山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

天皇の「深い反省」と、安倍首相のアジアも念頭にない内向きの式辞

2017年08月15日 23時55分54秒 | Weblog
 2017年8 月15日、政府主催の全国戦没者追悼式が開かれた。天皇の「おことば」は短いながらも心のこもったもので、「過去を顧み、深い反省」を表明した。
 一方、安倍首相の式辞は、ことばは踊るが、その思想は内向きに徹する。「先の大戦において、300万余の方々が、・・・命を落とされました」といい、日本人にしか目を向けていない。日本が起こした戦争によって2000万のアジア諸国民の命を奪ったことは眼中にない。植民地朝鮮・台湾人の犠牲者も埒外だ。これでは21世紀国際社会では相手にされない。日本国憲法の精神にも反する。
 「平和と繁栄は・・・皆様の尊い犠牲の上に築かれたもので・・・敬意と感謝の念を捧げます」という。今日の平和と繁栄は、アジアと世界の反ファシズム・民主主義の貢献によると考えないのか。日本の反戦平和の運動の(共謀罪のお手本治安維持法によって弾圧されたが)貢献はないというのか。ドイツのワイツゼッカー大統領の演説のと雲泥の差に愕然とする。安倍首相の演説は、あくまでも侵略戦争を美化・肯定する前提でのもの。日本誰を相手に戦争したのか、どこに攻め込んだのか。安倍首相演説では、被害者は300万余の日本だけしかでてこない。日本が攻め込んだ結果、その先の相手国民の被害者はどうだったのか。そこに思いをいたさなくていいのか。とにかく安倍首相のなさけない思考方法が目についた8月15日だ。
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