山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

安倍強権政治に鉄槌を下した2017都議選

2017年07月03日 12時20分37秒 | Weblog
 2017・7・2の都議選は、横暴の限り、民主主義破壊の強権政治を続けてきた安倍政治に鉄槌を下した。劇的な結果となった。自民党は57から23へと4割に激減。自民とともに石原・猪瀬・舛添の3代の知事与党として責任を負うべき公明党が22から23へ。公明は自民と一緒だったら減ると思って変わり身早く小池と組んだ。自民と組んでいたら安倍批判の風をもろに受けていただろう。ずるく立ち回るのは公明党のお家芸だ。
 小池都民ファーストは6から49へと圧勝した。従来自民公明が組んで独占していた1、2人区がほとんど都民ファーストに変わった。
 石原・猪瀬・舛添知事に厳しい批判を加え、安倍強権政治に対し野党共闘で奮闘してきた共産党が17から19へと前進した。従前の例ではファーストのような強風が吹くと、いいことをいっていても共産党は埋もれて減ってしまう傾向があった。共産党に限らず少数政党に付随する問題だった。だが今回はそれをはねのけ、安倍批判の受け皿になった。民進党は7から5へと漸減。民進党自身の総括にあるようによく持ちこたえた。
 小池・都民ファースト代表のインタヴューでおかしいと思ったことがある。記者に安倍政治への批判の風が勝利にどう影響したか問われたのに、それに一切答えず、国民の多数が憤っている安倍自民党の強権政治への批判を一切口にしなかった。前日「安倍辞めろ」コールが湧きかえった情勢にそぐわないトンチンカンなやりとりだった。はっきりしている。小池氏は安倍自民批判はしたくないのだ。都議会自民は批判するけど、安倍とはもういちどいっしょになりたいのだ。総理大臣への野望は抱いたままだ。今日(7・3)選挙の翌日、小池氏は都民ファーストの代表を降りるというトリッキーな、あらたな手法に出た。
 投開票の夜6時から8時、安倍首相は有名フランス料理店で、麻生副総理、菅官房長官、甘利・元経済再生相と会食をし、選挙結果は「首相の責任問題にはならない」「国政への影響はない」と確認しあったという。そんなこと勝手にいい合っても、国政への影響は間違いなく出てくるし、責任問題はまぬがれない。それにしても連日連夜、高級料理店・高級ホテルでの会食をよくつづけるものだ。
 この選挙結果は、日本政治と自民党内の双方において「安倍一強」に酔いしれ、好き放題をし、強権的な手法がかえって国民的支持を得たと勘違いをした安倍晋三にレッドカードをつきつけた。すでに共謀罪の強行採決、加計学園をめぐる疑惑封じ、安倍チルドレンの不祥事、次か次の次に総理にしたい稲田朋美の憲法違反発言、側近の下村都連会長の不正献金などイエローカードの連続だった。
 党内では異論が出ないのをいいことに、遵守義務を放りなげて憲法改正へ次々と指示を出す安倍首相。解散総選挙は封じ込めて、3分の2を持っているうちに一気に改憲発議、国民投票へ行きたいという野望へ安倍首相はつきすすんでいる。都議選での大敗で常識的には憲法改正は封印するところだが、安倍は常識の通じない極右だから、イチかバチかでつきすすむだろう。強いものに大衆はひれ伏す、ヒトラーに学んで、安倍はこれで成功してきた。しかし強権政治へノーの声を上げた都民そして国民は、強権憲法改悪にも背筋を伸ばして立ち向かうだろう。
コメント (1)
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