山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

安倍首相の14衆院選第一声、厚顔無恥

2014年12月02日 22時45分58秒 | Weblog
 安倍首相が衆院選の第一声を福島県の相馬市でおこなった。まだ12万人が故郷に帰れずに避難生活を強いられているのに、原発再稼働を進めることを公約にしている。原発輸出もすすめている。どんな顔をして福島に行くのかと思うのだが、彼はへっちゃら。自民党の市会議員を使って動員した人たちを見事に一列に並べて演説をした。許せない。
 解散後、安倍氏は北海道の帯広で演説した。だがTPPについてはひとことも触れなかった。2年前の総選挙での公約に反して、TPP交渉参加を強行している。TPPはアベノミクスの成長戦略の柱だ。農家の共同購入・共同販売をになう農業協同組合の破壊をかかげている。汚れた金の小渕優子も安倍晋三も群馬や山口で選挙に出ているが、生まれも育ちも東京で、農民の生活など知らないし興味もない上流階級の人物だ。かれはこの農民の生産をささえる農協を岩盤だといって、ここにドリルで穴をあけて、岩盤規制を崩すといっている。自分はそのドリルの刃になるといっている。労働規制も破壊して生涯派遣の世の中をねらう。企業にとって世界一活動しやすい国にするという。
 コメの値段の暴落がはげしい。一切の保護なしの自由市場に投げ込まれている。安倍氏にとって理想の姿だ。米の生産調整も、価格変動交付金も廃止する。世界一の農業国アメリカでさえ、たとえば綿の輸出のために莫大な金を補助金として米政府はだしている。
 安倍内閣は、大企業のために研究開発補助金はじめ、さまざまな補助をし、その結果大企業の平均法人税は14%程度にまで下がっている。この大企業への優遇、支援こそ、21世紀の岩盤的特権ではないか。この特権をより強固にするために、家族農業の連合組織を破壊し、市場に投げ込もうとしている。その彼が、どうしてどんな顔をして帯広に行けるのか。厚顔無恥とはこのことだ。
 そのまえに、アベノミクスの円安でぼろもうけをした自動車産業などから企業献金を大幅拡大してもらい、さらに政党助成金をがっぽりせしめている。志位委員長から討論会で安倍氏は助成金をもらうのをやめるよう言われたのに対し、民主主義のコストだといった。あんたに民主主義をいう資格があるか。沖縄県民の圧倒的民意を踏みにじる人間に民主主義をいう資格はない。既得権益の岩盤にドリルで穴をあけるといっているのに、自分の既得権益は例外か。恥知ずな言い分だ。
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