山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

シリアでの日本人拘束、その実態は

2014年08月19日 11時25分38秒 | Weblog
 内戦中のシリアで日本人男性・湯川遥菜(はるな)さんが、「イスラム国」というイスラム過激派組織に拘束された。シリアの日本大使館は全員ヨルダンに退避しているため、16日(2014・8)ヨルダン大使館が現地対策本部を設置した。湯川さんは、「日本から来たカメラマン」といっていたようだが、事実はちがった。
 自衛隊への納入業務に携わっていた湯川さんは、今年1月、日本で民間軍事会社を設立していた。その営業のための下調べとして2度目のシリア入りだったようだ。捕まった時は銃をもっていた。とても、カメラマン、ジャーナリストとはいえない。
 民間軍事会社(PMC)はイラク戦争でその存在が有名になった。イラク派兵で二番目に多いのはイギリスか、民間軍事会社かといわれるくらい多かった。戦争の民営化だ。新自由主義、民営化の先進国アメリカは、刑務所さらに戦争も民営化した。兵站、後方支援といわれるものに民営化を導入した。
 何がよくて戦争の民営化をするのか。まず人件費が少なくて済む。賃金も安いし、社会保険も、年金もいらない。次に、死んでも戦死者に数えられない。だからアメリカ国内での反発をおさえられる。軍人が死んだら遺体を奪還して冷蔵保存し、本国へ輸送する。不満が起きないように遺族年金をしっかり払わなければならない。PMCの傭兵ならば、死んでも遺体を沙漠に放置できる。大阪のジャーナリスト・西谷文和さんの本には、遺体袋にいれただけでヘリコプターから沙漠に投げ捨てられた写真がある。
 三菱重工業、IHI(旧石川島播磨重工業)、川崎重工業、小松製作所、新明和工業など古くからの軍需企業だけでなく、戦争の民営化に目をつけて、あらたに戦争に寄生して金儲けをしようという人間があらわれたことにおどろいた。
コメント (3)
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