山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

映画「もういいかい ハンセン病と3つの法律」を見る

2014年07月22日 16時53分20秒 | Weblog
 2012年に公開された高橋一郎監督「もういいかい ハンセン病と3つの法律」を大阪・九条のシネヌーヴォで見た。2年遅れだが見てよかった。143分のドキュメンタリーだ。
 ハンセン病そのものと3つの法律「癩予防ニ関スル件」(明治40年)、「(旧〉癩予防法」(昭和6年)、「(新)らい予防法」(昭和28年)によって、患者が強制収容所というべき療養所に隔離され、そこで強制労働で酷使され、患者が死んで一掃されることを理想とした恐るべき歴史を告発した映画だ。子どもを生まないように断種の強制、堕胎、まれに出産に至った場合の嬰児殺し(殺人)なども証言で明らかにされる。
 ウイキペディアでは、初代長島愛生園所長・光田健輔氏は癩撲滅に生涯をささげたというが、特効薬プロミンが日本でも使われた1947から何年もたった1953年のらい予防法制定を積極推進し強制隔離政策をすすめた。山奥まで患者をさがしまわる無癩県運動推進にもかかわった。その光田氏は1951年文化勲章を手に入れている。
 今回この映画が上映されたのは、ハンセン病患者運動に献身してきた谺雄二(こだまゆうじ)さん、神美知宏(こうみちひろ)さんが、この5月に相ついで亡くなったことから企画された。
 8月1日(金)まで上映している。11:30、18:30の2回上映。あと10日あまり。ぜひ見ていただきたい。
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