山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

憲法からなにを学ぶのか

2008年10月14日 23時58分44秒 | Weblog
 朝日新聞の声欄に投稿した原稿である。添付ファイルで送ったため、ウイルスがあるかもということで、添付ファイルは開けないことになっているそうな。そんなことで日の目をみなかった(いままでいくつも送ったけど一度も日の目をみていない)原稿が学校の引き出しのフロッピーにあったので、何らかの意味もあろうと思い掲載する。
  「憲法からなにを学ぶのか」
 次期大阪府知事の橋下氏に一言いいたい。
 2日付けの本紙に、伊原前岩国市長に対し、橋下氏が「もう少し憲法を勉強していただきたい」といったという記事をみた。米軍艦載機の岩国移転を住民投票での圧倒的反対意見をうけて拒否したことを、橋下氏が「国の防衛政策に地方自治体が意義を差し挟むべきではない」と批判したことから、井原氏が「主権者である市民、国民が国政にものを言うのは当然だ」と反論した。これに対し、橋下氏が「憲法が間接民主制をとっている以上、住民投票の対象も絞られるべきだ」とのべ、冒頭の憲法発言がでた。
 間接民主制を間接代表制と、これまできいたことのない同義反復的用語ととりちがえるのは、単純まちがいとしても、井原氏に憲法を勉強せよとは筋違いではないか。
 間接民主制のもとでも直接民主制の要素を拡大することは、民主主義の当然の発展方向であり、憲法の国民主権の原理にかなう。国策に関することであっても、特別の負担をしいられることの是非を住民に問うことは、自治体の本来のあり方である。
 井原氏に憲法を勉強せよというが、では、橋下氏の核武装論は憲法を勉強した結果なのか。憲法のどこから核武装がでてくるのか理解できない。
                        北野高校教員 山上俊夫
                        大阪市港区(60歳)

 橋下氏は他人にはほんとに厳しい。他人への筋違いともいえる批判が、自分にはねかえってくることをわからないのか。このケースでいえば、伊原氏こそ憲法を学び実践していた人なのだ。その井原氏に憲法を学べといちゃもんをつけた端下氏ははたして憲法を学んだのだろうか。司法試験に合格したのだから知識の点では我々もかなわないが、憲法の精神を彼は身につけているのか大いに疑問だ。保守的な政治家でも核武装をとなえる人はめずらしい。民主党の西村慎吾氏は有名な核武装論者だ。西村氏も違法行為をとがめられた弁護士という点で、橋下氏と共通する。でも、西村氏は人を批判するときに、憲法を勉強しろとはいわないだろう。自分を知っているから。 
コメント (1)
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