ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

『V フォー・ヴェンデッタ』

2006-10-18 00:46:15 | 映画
いまさらながら、DVDで。3月に行ったロンドンで、盛んに宣伝してたから、気にはなってたんだけど。

第三次世界大戦によって、全体主義国家になってしまったイギリスが舞台。外出禁止令が出ている最中に出かけてしまったイヴィーは、秘密警察に捕まりそうになったところを、仮面男の"V"に助けられる。

この全体主義崩壊を目論むVの暗躍がテンポ良く描かれていて痛快。そのベースに、自身の復讐心があり、憎しみをシニカルな笑いで過激に包み込んでいる。脚本を手がけたウォシャウスキー兄弟の『マトリックス』と構造は似つつも、あり得るかもしれない世界だと、妙に納得させられてしまう。少し、脇の人物やストーリーが入り組んでいるけれど、観客の心を奮い立たせる面白さがある。ラストシーンは、あっついものが胸にこみ上げてきたよ。

Vは、Vで始まる単語をよく使っていることや、5の数字を多様していたり、トリビア的なものがたくさん。それに、シェークスピア劇のような名文句もたくさん。好きなのは「政治家は嘘を語り、作家は嘘で真実を語る」。この空想物語が、あの国やこの国のことを想わせる。

権力を握らない(握れない)99.99%の人、必見の映画。