吉敷(よしき)川だより

山口盆地を小さく貫く吉敷川、そのほとりに住まい、キノコや花を求め、山野を彷徨っています。移ろいゆく自然に心を重ねながら。

クサイロハツ

2018-09-28 | Weblog
 昨日、久方ぶりに250kmばかり走ったので、今日は1回休みである。

 採取したシャカシメジなどを朝から、下処理をして、佃煮にする準備をしていたら、Kさんから電話である。
 阿東篠目の産直店のFさんから、きのこの同定の依頼があったので、見てもらえないだろうか?とのことであった。

 午前中用事があり、午後ならということで、午後三時に産直店で落ち合うことにする。

 昼食後、市内の公園などを歩いたが、乾いていて、乾燥気味のきのこを見るだけであった。少し早いがそのまま阿東に向かう。

 国道9号線を北上し、木戸山トンネルを過ぎ、「追い禁」が解除される辺りに産直店はあった。

 ちょっと早く来すぎて、Kさんはまだだったが、きのこを見させてもらった。

 多かったのはティロピルス ルブロブルンネウスという和名のないニガイグチ属のきのこ、次いでニセアシベニイグチ、ベニイグチ、タマゴタケ、サマツモドキ、ザラエノハラタケ、ウラムラサキシメジ、アケボノドクツルタケ、タマゴタケモドキ白色種、シロオニタケ、ヤマドリタケモドキ、ハタケシメジなどなどであった。

 産直店のFさんから、わざわざ来ていただいて、とブドウやなすをたくさんいただき、帰りはKさんと、近くの道路沿いなどを見て回り、何種かのきのこを見た。


 さて、強い大型の台風24号が前回の21号とほぼ同じコースを通るようである。21号はさほど大きくない台風で、山口市への影響は全くなかった。
 しかし、今回の台風は大型で、猛烈な風が心配である。
 雨は歓迎であるが強風はノーというわたしの思いは、さてどうなるか?
 なお、24号の次にも、すぐ25号とおぼしき台風が山口を襲うようなシュミレーション図もあったりして、心配の種は尽きない。
  「昨日のきのこ」
  
  クサハツ Russula foetens (Pers.) Pers. 傘径7cm弱。
  
  チョウジチチタケ Lactarius quietus (Fr.) Fr. 傘径6cm。最もたくさん見られた。
  
  キヒダタケ Phylloporus bellus (Massee) Corner 傘径7cmほどのおおきさがあった。
  
  コバヤシアセタケ Inocybe kobayasii Hongo 傘径6cmほど。
  
  ウツロイイグチ Xanthoconium affine (Peck) Sing. 傘径5cmほど。
  
  ムラサキアブラシメジモドキ Cortinarius salor Fr. 傘径5cm弱。
  
  コウタケ近縁種 Sarcodon sp. 傘径4cmほど。まだ出始めである。
  
  クサイロハツ Russula aeruginea Fr. 傘径6cmちょっと。
  
  ワタカラカサタケ Lepiota magnispora Murrill 傘径4cm弱。コゲチャワタカラカサタケとばかり思ったが、胞子を見ればワタカラカサタケである。
  
  チャナバ Cortinarius corrugatus Peck 傘径6cmほど。もう出始めた。山口県の秋吉台にも多く、食べられていたようだが、それほどおいしいきのこでもない。
  
  ウズハツ Lactarius violascens (J. Otto) Fr. 傘径5cmちょっと。
  
  アミメミホウキタケ(池田仮) Ramaria sp. モミ林に出ていた。高さ6cm前後。
  
  ハナホウキタケ近縁種 Ramaria sp. 高さ6~7cm。これも多分毒であろう。
  
  ヤギタケ Hygrophorus camarophyllus (Alb. & Schwein.) Dumée, Grandjean & Maire 傘径7cm弱。傘も柄も黒いが、ヒダの白さはなかなか。
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シャカシメジ

2018-09-27 | Weblog
 今日は往復250kmを走った。
 妻が懸念したとおり、途中わたしは肩がこり始めた。
 若い時は山口から京都くらいまでへっちゃらで運転していたのに、もうこの歳になれば、座りっぱなしではおそらく血流が悪くなるのであろう。
 帰る道々肩を揉んでもらうことであった。

 長距離運転を危ぶんでいた妻の言うとおりとなった。爾後片道1時間30分ということになりそう(^_^;)。

 朝8時前に家を出て、山野がくっきり見える秋のさわやかな光りの中を、山口と広島の県境辺りへ向かったのだが・・・。

 わたし的には、楽しい一日だったが、妻もくたびれ、やはりそれ以上にわたしも疲れてしまった。今日はとりあえず2種だけ掲載したい。
  「今日のきのこ」
  
  シャカシメジ Lyophyllum fumosum (Pers.) P.D. Orton この標高500~600mの山中にあちこちと出ていた。
  
  イボテングタケ Amanita ibotengutake T. Oda, C. Tanaka & Tsuda コケの中に出ていて、中部日本の山中のきのこを思い出す。脇役はコショウ
  イグチとズキンタケ。他は明日・・・。
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サクラシメジ

2018-09-26 | Weblog
 もうそろそろサクラシメジが生えている頃ではと、大きな剪定ばさみ(ノイバラやサルトリイバラなどを除去するため)を持って藪山に向かう。

 ひとたび森へ入れば、爆生した夏きのこに、白いカビの生えたものや、あるいは腐ったきのこが多かった。そしてその強烈な臭いが、風の帯に乗って流れてくる。

 タマゴタケもたくさん生えていた。身動きできないヤブの中では、簡易カメラで撮ることになり、たくさん撮ったが、後で家に帰って、確認すれば、概ね手ぶれであった。多分ISO感度をオートにしていなかったためであろう。

 さて、思わぬ場所でサクラシメジを見つけ、先ず10数本採取、ついで以前見つけた場所2箇所で40本ばかり採取した。

 森からの贈り物をありがたくいただいて、今晩は天ぷらで季節の味を食したい。残りはわたしの得意の佃煮にして冷凍したい。

 きのこは同じ種のもの、ヌメリコウジタケ、ブドウニガイグチなどが溢れるように生えていた。何種かカメラに収め、正午には引き上げた。

 なお、昨日ニオイドクツルタケとしたものは、さっと見ただけで、柄の基部も胞子も確認していない。次は忘れずに持ち帰りたい。
  「今日のきのこ」
  
  アカヤマドリ Leccinum extremiorientale (L. Vassilieva) Sing. 森の門番のよう。まだ幼菌のようだが傘径は10数cm。
  
  ブドウニガイグチ Tylopilus vinosobrunneus Hongo 傘径5cmほどの幼菌の群れ。溢れるほど出ていた。苦くて、管孔は傷つけると褐変する。
  
  クリイロニガイグチ Tylopilus castanoides Har. Takah. 傘径7cm弱。特に味はない。
  
  フウセンタケ属 Cortinarius sp. 傘径3cm弱。全体に粘性がありマルミノアブラシメジではと思ったが、胞子は楕円形で微イボに覆われ径5.8×4.2μmで、結局不明種。
  
  サクラシメジ Hygrophorus russula (Schaeff. : Fr.) Quél. 傘径6cm前後。三箇所で見る。天ぷらがいい。わずかに苦みがあるけれど、おいしい。
  
  コウボウフデ Pseudotulostoma japonicum (Otani) I. Asai, H. Sato & Nara高さ7cm弱。
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シロヤマドリタケ

2018-09-25 | Weblog
 市内の森へ出かける。標高が500mほどのところを歩いてみる。
 朝は少し涼しかったので、夏物を秋のそれに着替え、さらに薄いポリエステルのジャンパーをザックに忍ばせる。

 しかし、歩けば暑いくらいであった。夏のきのこがそこここに見られ、数年前キタマゴタケが転がっていた辺りを歩いたら、何と今盛りのキタマゴタケに出会う。
 うれしくなってカメラに収める。また広葉樹の樹下にキシメジが群生しているのに出会う。
 これもカメラに収め、肉をかじってみた。暫くすると口中に苦みが広がり、お茶でうがいをすることになった。
 キシメジやシモコシは食用として知られていたが、似た種の死亡事故があったりなどして、今は眺めるだけのきのことなってしまった。

 場所を変えてもう一箇所歩く。コビチャニガイグチが吹き出ていた。また同じ場所にシロヤマドリタケも見られ、わたしたちを喜ばせる。

 フウセンタケ類がちらちら見られ初め、後一週間もすれば、最高気温も下がり、いよいよ秋のきのこの出番になりそうである。

 きのこは夏が多いけれど、食べられるきのこは断然秋である。おいしいきのこをたくさん採取して、きのこの佃煮作りに励みたいものだが、さて・・・。
  「今日のきのこ」
  
  アオイヌシメジ Clitocybe odora (Bull.) P. Kumm. 傘径5~6cmほど。山口では平地では見られないが、標高が500mくらいあれば出る
  ようだ。桜餅に似た匂いがある。
  
  キタマゴタケ Amanita javanica (Corner & Bas) Oda, Tanaka & Tsuda 傘径7cm弱。この場所で初めて撮る。
  
  キシメジ Tricholoma flavovirens (Pers.) S. Lundell 傘径5cm弱。おいしそうに見えるが苦い。
  
  キツネノハナガサ Leucocoprinus fragilissimus (Berk. & M.A. Curtis) Pat. 傘径2cmちょっとのきゃしゃなきのこ。
  
  シロゲカヤタケ Clitocybe sp. 傘径8cmほど。このきのこもあちこちで見られるようになった。
  
  ユキラッパタケ Singerocybe alboinfundibuliformis (S.J. Seok et al.) Zhu L. Yang, J. Qin & Har. Takah. 傘径3~5cm前後。落ち葉の中に群生
  していた。傘の中央に穴があり、穴は柄の下部まで続いている。
  
  アイゾメクロイグチ Porphyrellus fumosipes (Peck) Snell 傘径6cmちょっと。柄の最上部は青く染まっている。
  
  ニオイドクツルタケ Amanita oberwinklerana Zhu L. Yang & Yoshim. Doi 傘径7cm弱。ドクツルタケと思っていたが、傘にKOH3%水溶
  液をかけても黄変しない。
  
  コンイロイッポンシメジ Entoloma cyanonigrum (Hongo) Hongo 傘径4~6cmほど。
  
  シロヤマドリタケ Boletus orientialbus N.K. Zeng & Zhu L. Yang 傘径3cm弱の幼菌。長い間この場所では見なかったが、中央のきのこの
  根元には、小さなきのこが溢れていた。側のクロっぽいきのこはコビチャニガイグチの幼菌。
  
  コビチャニガイグチ Tylopilus otsuensis Hongo 傘径8cm前後。溢れていた。
  
  コテングタケモドキ Amanita pseudoporphyria Hongo 傘径8cmちょっと。いつもは見るだけだが、ついカメラをむけてしまった。
  
  ハイイロオニタケ Amanita miculifera Bas & Hatan. 傘径6cmちょっと。ヒダはまだ外皮膜に覆われていた。ただこのきのこは触るとぽろり
  と倒れる。もう1本も触ってみたらあっさり倒れた。ハイイロオニタケはもっと根が強く紡錘状に地中に入るはずなのだが・・・?
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シロコップタケ

2018-09-24 | Weblog
 先日、溢れていたウラムラサキシメジを、今日もう一度見ようと、秋吉台へ出かける。
 写真を撮り、ついでに成熟したきのこを10個ばかり、採取し、 生えて欲しい場所にそっと置いた。

 さらに、別の場所できのこを撮っていたら、森の中を歩いていた若い女性と目が合う。話をすれば、彼女が「吉敷川だよりを見ている」とおっしゃって、わたしを喜ばせる。

 その若い夫婦と別れて、溢れるタマゴタケ、コガネヤマドリ、アキヤマタケ、アイバカラハツモドキなどを見たり、撮ったりすればあっという間に正午を過ぎてしまった。

 もう一箇所、別の場所へ向かい、弁当を食して、何種かのきのこをカメラに収め、ようやく帰る気分になる。

 さて、わたしたちはゆっくりと下を向いて森を歩くことが多い。畢竟、何万歩、歩いても使う筋肉は限られている。
 それでも若い時は、なんの不都合も感じなかった。が、老いるとそうはいかなくなった。使わない筋肉は恐ろしい勢いで細くなり、あるいは縮んでしまうのであった。
 この筋肉の衰えについてやっと気付くようになった。

 だから、家に帰るとストレッチが欠かせない。日頃、使わない筋肉をどう使うか、わたしたちの試行錯誤は続く。

  「今日のきのこ」
  
  ウラムラサキシメジ Tricholosporum porphyrophyllum (S. Imai) Guzmán 傘径6~8cmほど。傘だけ見るとイグチのように見える。
  
  シロオニタケモドキ Amanita hongoi Bas 幼菌で傘は3cm弱。ここではあちこち生えるが、いつも傘を開いていない時ばかり。傘を開いて
  いれば、胞子が見られるのだが・・・。オニテングタケの傘を開いたものに巡り会いたい。
            
            ハイカグラテングタケ Amanita sinensis Zhu L. Yang 傘は5cm弱の幼菌。
  
  オニイグチモドキ Strobilomyces confusus Sing. 傘径6cmほど。今年はツブカサオニイグチを全然見ない。
  
  ウスキモリノカサ Agaricus abruptibulbus Peck 傘径4cm弱の幼菌。
  
  タマゴタケモドキ白色種 Amanita subjunquillea S. Imai 傘径4cmほど。
  
  アイバカラハツモドキ Lactarius sp. 秋吉台地に溢れていた。傘径7cmちょっと。
  
  オオツルタケに似ている Amanita sp. 傘径7cmほど。だが、ヒダの縁取りはない。別種であろう。
  
  タマゴタケ Amanita caesareoides Lj.N. Vassiljeva あちこちに溢れていた。もう食べることはよしてしまったが、梅雨時分に生えることができ
  なくて、今がさかりのよう。
  
  ヒイロウラベニイロガワリ近似種 Boletus sp. 傘径5cm弱。今日もこのきのこが溢れていた。傘の裏は管孔でその孔口はまさに真紅。
  
  ナガエノウラベニイグチ Boletus quercinus Hongo 傘径8cmちょっと。やや老菌のよう。
  
  ガンタケ Amanita rubescens Pers. 傘径9cm弱。
  
  カッパツルタケ Amanita battarrae (Boud.) Bon = Amanita umbrinolutea (Secr. ex Gillet) Bertill. 傘径7cmほど。近くに傘径15cmほどの成菌が出ていた。
  
  アキヤマタケ Hygrocybe flavescens (Kauffm.) Sing. 大群生していた。かさの大きいものは5cmを超えていた。
  
  シロコップタケ Cookeina insititia (Berk. & M.A. Curtis) Kuntze 傘径1cmほど。今年は大群生が見られない。
  
  クロハツ Russula nigricans (Bull.) Fr. 傘径7cmほど。ちょっと前、テレビでニセクロハツを食べて死んだという報道があったが、それは本種にそっくり。
  
  クロハツモドキ Russula densifolia Secr. ex Gillet 傘径7cm前後。前種より傘裏のヒダが密。ただこの手のきのこは見るだけがいいように思う。
  
  スミゾメキヤマタケ Hygrocybe chloroides (Malençon) Kovalenko 傘径5cmほど。触ったり、老菌になると黒変する。
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クラヤミイグチ

2018-09-23 | Weblog
 私の先祖の墓も、妻の先祖の墓も、周南市にあり、なかなかの急坂の先にある。

 まず、山口から、周南市へ車を飛ばし、先に妻の先祖の墓へ参る。ついで、周南市の東の外れのわが先祖の墓に参る。

 坂を上り始めて懐かしい顔を見る。同級生F君の妹さん、そしてその昔近所だったやはりFさん。テレビで見ましたよと言う。忘れずにいてくれてありがとう。
 墓参りの思いがけない余慶である。ほんのちょっと童心に返る。

 墓参りを終え、今度は下松の愛しい孫のナルちゃん宅へ。ママは来月が産み月、我家へ置いていたナルちゃんが使っていた赤ちゃん用品を手渡す。
 ナルちゃんの明るい笑顔を見て安堵である。

 そのまま引き返し、遅い昼食を自宅で取り、私は一人、気にかかる鴻ノ峰を歩く。

 なにがしかのきのこの写真を撮り、ついでに市内公園を歩く。いつもはほとんど夏に見るクラヤミイグチが今花盛りであった。

 帰宅して、パソコンを開けば、見知らぬ人から、メールである。
 白いきのこを秋吉台で取ったが、教えて欲しいとのこと。すぐメールで返事を出すと、ほどなくして電話が鳴る。
 近くのコンビニに待ち合わせ場所を決め、待てば程なくSさんがやってくる。きのこを見せてもらうと、何とハマクサギタマゴタケ(仮)の卵ばかりが40~50個ほどあった。
 Sさんはショウロでは?と、言っていたが、まだ正式な名前が付いていないテングタケ科のきのこで、食べられない旨答え、一件落着となる。

  「今日のきのこ」
  
  アカキツネガサ Leucoagaricus rubrotinctus (Beeli) Sing. 傘径2cmちょっと。今が盛りである。類似種があるようだ。
  
  シロヒメカラカサタケ Leucocoprinus cygneus (J.E. Lange) Bon. 傘径2cmほど。近似種がたくさん見られるが、なかなか同定できない。
  
  キアミアシイグチ Retiboletus ornatipes (Peck) Manfr. Binder & Bresinsky 大きい方は傘径6cmちょっと。
  
  テングタケ Amanita pantherina (DC.) Krombh. 傘径7cm弱。昨日見たイボテングタケは針葉樹林に出るが、本種は広葉樹林に出る。
  
  オニイグチ Strobilomyces strobilaceus (Scop.) Berk. 傘径5cmほど。
  
  ヤマドリタケモドキ Boletus reticulatus Schaeff. s. l. 傘径4cmちょっと。傘の色が赤褐色で、いかにもヤマドリタケのよう。
            
            クロホコリタケ Lycoperdon nigrescens Wahlenb. 球形の頭部は径1.5cmほど。
  
  タマゴタケ Amanita caesareoides Lj.N. Vassiljeva 見るとどうしても撮ってしまう。
  
  モエギアミアシイグチ Retiboletus nigerrimus (R. Heim) Manfr. Binder & Bresinsky あちこちに点々と生えていた。傘の開いたものは10cm
  近くあったが、これは4cm弱の幼菌。
  
  クラヤミイグチ Boletus fuscopunctatus Hongo & Nagasawa 傘径7cm弱。別の傘の大きいものは14cmほどあった。コゲチャイロガワリ
  に似ているが、本種の方がより大きくまた太い、さらに柄の基部に黄褐色の菌糸をかぶらない。
  
  ムラサキヤマドリタケ Boletus violaceofuscus Chiu 傘径5cm弱。夏がメインのきのこだが、今年は夏に極端に雨が少なく、やっと生えだした。
   
  ハマクサギタマゴタケ(仮称) Amanita sp. 傘径12cmほど。今どこも真っ盛りのよう。左手前は卵型の幼菌。
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コゲチャヒロハアンズタケ再び

2018-09-22 | Weblog
 窓からじっと雨を見ている人がいる。一日の仕事を終えた農家の人だったり、何かが一段落して、ほっとしている人だったり、病気の人だったり---。
 純粋無垢な短詩を書いた八木重吉は、雨が好きな詩人だった。「雨」と題する詩をいくつかみてみよう。

 窓をあけて雨をみてゐると
 なんにも要らないから
 こうしておだやかなきもちでゐたいとおもふ

 雨は自分の欲望を洗い去ってくれるのか、せいせいとした気持ちになれるのである。飾らない静かな言葉は、透明な雨粒のようだ。

 八木重吉は明治三十一年(1898年)、現在の東京都町田市に生まれ、中学校などで英語を教えるかたわら詩作。敬虔なクリスチャンとして、つつましい生活を送った。

 雨は土をうるほしてゆく
 雨といふもののそばにしゃがんで
 雨のすることをみてゐたい

 雨は洗い流すばかりではない。大地に恵みを与えることもする。詩人は幼な子のように、聖なる雨水の働きぶりを眺めている。

 雨のおとがきこえる
 雨がふってゐたのだ

 あのおとのようにそっと世のためにはたらいてゐよう
 雨があがるようにしづかに死んでゆこう

 雨は天からもたらされる生命の水でもある。「雨のおと」は単調な繰り返しに満ちた人生の音だ。けれどもそれは誰かの、何かのためになることもあろう。
 雨が止むように、人の生も終わる、という考え方は、私のような無宗教の者の心にも届く。重吉は肺結核のため、二十九歳で夭逝した。その詩は素朴に、よりよく生きるための祈りだった。
 以上 高橋順子著『うたはめぐる』より
 
 今朝、野歩きの支度をして明るい戸外に出れば、しっとりとした涼しみがあり、ふと、重吉の「素朴な琴」を思い出す。

 この明るさのなかへ
 ひとつの素朴な琴をおけば
 秋の美くしさに耐えかね
 琴はしずかに鳴りいだすだろう

 わたしたちも、心豊かに、日ごとに色濃くなる秋の野へ漕ぎいだす。
 目指すは北北西50km先の小都市・萩・・・。

  「今日のきのこ」
  
  イボテングタケ Amanita ibotengutake T. Oda, C. Tanaka & Tsuda 傘径6cmほど。開ききれば10cmほどになる。回りに何本か黒松がある。
  
  コゲチャヒロハアンズタケ Hygrophoropsis bicolor Hongo 傘径5cmほど。2016年に初めて見てから2度目。老菌で、9月初旬が適期の
  ように思える。胞子は6.7×3.2μm。黒松の枯れ木に出ていた。匂いを確認したがよく分からなかった。老菌の故であろうか?
  
  同上 これは2年前の9月6日に撮ったもの。
  
  ミダレアミイグチ Boletinellus merulioides (Schw.) Murrill ケヤキの樹下に群生していた。傘径大きいものは12cm。
  
  ハリガネオチバタケ Marasmius siccus (Schwein.) Fr. 傘径3cmほど。群生していた。
  
  シロオオハラタケ Agaricus arvensis Schaeff. 傘径5~6cmほど。
  
  ハラタケ類 傘径4cmちょっと。
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ウラムラサキシメジ

2018-09-21 | Weblog
 彼岸の墓参りに行きたいが、今ひとつ天気がはっきりしない。そのついでに、ナルちゃんのごきげん伺いをと考えている。きのこも気にかかり、なかなか決められない。

 さて、今日の天気は、40%の降水確率だが、思い切って秋吉台の一角へと出かける。

 最初の場所では、傘を持って歩いたが、途中、薄日が差すほどであった。

 ありふれたきのこを何種か撮った後、傘や柄にヌメリのある奇妙なきのこを撮っていたら、またマクロレンズの不具合である。キリキリと神経に障る音を立てて、カメラとレンズの接点が云々の警告が出て、撮影不可となる。

 タムロンの90mmのマクロレンズは、耐久性に問題があるように思う。
 仕方がなく、持ち歩いていた軽いおまけのレンズで撮ったが、わたしは気分的にはマクロレンズの方が好きである。

 もう一箇所へ回るべく県道をとばせば、雨雲が低くおりて、雨が降り始める。
 雨の中、気にかかる場所をちらっと見て、正午過ぎには車を山口へ向ける。

 なお、以前にもこの90mmのマクロをつぶしたので、これからしばらくはシグマの17-70のレンズを使って様子をみたい。ただこのレンズ、とても重たい。老いの身にはもっと軽いものが欲しい。
  「今日のきのこ」
  
  ナラタケモドキ Armillaria tabescens (Scop.) Emel 傘径2~3cmの幼菌。多分サクラの根から出ているのであろう。
  
  イッポンシメジ属 Entoloma sp. 傘は径3cmほどだが、あんよが長く10cmほどある。アシナガイッポンシメジとでも呼びたい。
  
  不明種 傘径3cmちょっと。傘・柄共に粘性があり、ツバの下部は柔らかいトゲ状の鱗片に覆われている。ちょっと触るとたちまち崩れ、もろいきのこ。
  
  ニクアツベニサラタケ類 傘径1.5cmほどの幼菌で、子実層面には斑点がまだ見られず、生長したものを見たい。
  
  ハマクサギタマゴタケ Amanita sp. 傘径10cmほど。
  
  シロオニタケ Amanita virgineoides Bas 傘径9cmほど。
  
  カバイロツルタケ Amanita fulva (Schaeff.) Fr. 傘径4cm弱。
  
  タマゴタケ Amanita caesareoides Lj.N. Vassiljeva 傘径7cmほど。あちこちの道側に点々と出ていた。
  
  ウラムラサキシメジ Tricholosporum porphyrophyllum (S. Imai) Guzmán 傘径5cm前後、大きいものは径10cm近くあった。秋吉台には
  本種が見られると聞いていたが、生えていると教えてもらった辺りを何度探しても見つからなかった。今日初お目見えである。遠目にはイグ
  チの様に見え、傘裏を見てびっくりである。あちこちと群がって生えていて、無慮100本くらいはあった。
  
  同上 ヒダは密で紫色。
  
  同上 群生の様子。こうしたかたまりがあちこちにあった。
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ニオイドクツルタケ

2018-09-19 | Weblog
 亡くなられた樹木希林さんの、生前のさまざまなエピソードを絡めながらのテレビ放映が、昨日・今日と続く。
 内田裕也との壮絶な夫婦生活もさることながら、面白きことの少ないこの世を、面白がって75年を生きた稀有の人であった。
 卓越した死生観の人というのが、わたしの印象である。
 彼女の心の平和は奈辺にあったかはさだかではないが、ひょうひょうとしていて、きらりと見せる芯の強さに瞠目したものである。
 わたしも死ねることの幸せ共有しつつ、彼女の冥福を祈りたい。

 平凡な78歳は、妻と徳地の森へ出かける。途中で弁当を調達するのを、つい何かの拍子に忘れてしまった。

 先ず低山の麓の、夏のきのこをあれこれ撮し、分からないきのこはそれなりに知らぬ顔を決め込み、あちこちと徘徊し、さらに大原湖畔へ向かう。

 大原湖畔は乾いていて、きのこは少ない。湖も小雨のため、水位はとても低いままである。
 でも希望はある。明日・明後日は雨の予報である。
 ややまとまって降れば、濡れた落ち葉の間から点々と秋のきのこが・・・と、わたしは妄想する。さらに、その濡れた落ち葉の上を歩くのも悪くない。

 正午を過ぎて帰途につけば、秋吉台のSさんから電話である。
 そういえば彼のところに暫くご無沙汰している。雨の後は是非訪ねたい。

  「今日のきのこ」
  
  ガヤドリナガミノツブタケ Cordyceps tuberculata (Lebert) Maire f. moelleri (Henn.) Kobayasi のようである。子囊果が成熟していないので何とも言えないが・・・。
  
  キアシヤマドリタケ Boletus auripes Peck 傘径4cmほど。柄の網目はほぼ全面にわたって見られる。
  
  アケボノアワタケ Harrya chromapes (Frost) Halling, Nuhn, Osmundson, & Manfr. Binder 傘径6cm弱。
  
  ニセヌメリコウジタケ(仮) 傘径6cmほど。ややヌメリコウジタケに似ている。特に柄はそっくり。だがヌメリはない。アワタケに近い種のようだ。
  
  同上 管孔と柄の様子。ヌメリコウジタケとは違いが明瞭。
  
  クロツブヌメリイグチ Suillus sp. 傘径5cm。傘のヌメリは弱い。柄にツバはない。
  
  ハイチャヒダサカズキタケ Hydropus marginellus (Pers.) Sing. 傘径3cm弱。朽ちた針葉樹からたくさん出ていた。
  
  ニオイドクツルタケ Amanita oberwinklerana 傘径4cm弱。異臭がある。傘にKOH3%水溶液をかけても黄変しない。
  
  キツネノハナガサ Leucocoprinus fragilissimus (Berk. & M.A. Curtis) Pat. 高さ5cmほどの幼菌。
  
  ワタカラカサタケ Lepiota magnispora Murrill 傘径2cmちょっと。顕微鏡をのぞくと胞子が11.7×4.2μmと小さく、ワタカラカサタケの方に落ちつく。
  
  ヒメキシメジ listosporium luteoolivaceum (Berk. & M.A. Curtis) Singer 傘径2cmちょっと。
  
  クサカレハタケ(青木仮) Gymnopus sp. 傘は7cmほど。大根臭がする。ヒダはきわめて密。
  
  クリカワヤシャイグチ Austroboletus gracilis (Peck) Wolfe 傘径5cmほど。本種の柄は、ポキッと音をたてて折れる。
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テングタケ属

2018-09-18 | Weblog
 今日は久しぶりに市内の標高550mほどの蕎麦ケ岳を歩いてみる。
 地元の人たちが整備した駐車地へ車を停め、協力金100円を賽銭箱のようなものに投入して上り始める。

 もうたくさんの栗のイガが落ちている。そこここに分からないようなきのこが見られ、手に取れば、わたしとは縁がないようなのでそっと地面に戻す。

 いつも見る地下生菌は見られなかった。また、コウボウフデの幼菌が見られる辺りを注意しながら歩いたが、今年は全く見られない。

 この森にもウスキテングタケの大群生が見られた。黴びに覆われたきのこも多く、また夏のきのこが多かった。

 真夏日を超えた気温で、汗を全身ににじませながら、晩年の平らかな人生のひとときを愉しむ。

 帰りに別の場所を少し歩いたが、今まで見たことのないツバのないテングタケ類を見る。新しいきのこを見るといつも血圧が少しあがるようだ。
 時間をかけて、カメラに収め、いさぎよく帰途につく。

 帰って、『北陸のきのこ図鑑』を繙けども類似種は見られず、結局不明種となる。

  「今日のきのこ」
  
  テングタケ属 Amanita sp. 傘径8cm弱。高さ14cm。傘にも柄にも鱗片が覆う。やや異臭がする。
  
  同上 ヒダおよび柄の様子。柄は下部が次第に太くなり、根元は大きなツボがある。なお傘に近いヒダは赤褐色に縁取られている。
  
  同上 傘の様子。傘に溝線がなく、胞子はアミロイド、楕円形で径8.5×5μm。
  
  ニセアシベニイグチ Boletus pseudocalopus Hongo 傘径4cm。柄の下部は太くなる。青変性があるが、すぐ褪せる。
  
  テングタケダマシ Amanita sychnopyramis Corner & Bas f. subannulata Hongo傘径5cmほど。傘の鱗片はとがっている。
  
  ウスキモミウラモドキ Entoloma omiense (Hongo) E. Horak 傘径3cmほど。
  
  ダイダイイグチ Crocinoboletus laetissimus (Hongo) N.K. Zeng, Zhu L. Yang & G. Wu 傘径4cm弱。柄の中部の青変は爪でこすった痕。
  
  コトヒラシロテングタケ Amanita kotohiraensis Nagas. & Mitani 傘径4cmほど。
  
  イッポンシメジ属 Entoloma sp. 傘径8cmほど。溢れるほど生えていた。
  
  同上 別の菌。胞子は多面体で径6.7μm。
  
  ミキイロウスタケ Craterellus tubaeformis (Fr.) Quél. 傘径1cmほどの幼菌。梅雨の時分に雑木林に群生するが、今年はこの時期まだ幼菌で
  ある。生長すれば傘径3cmほどになる。ミキイロウスタケとは別種だという人もいる。
  
  テングタケ Amanita pantherina (DC.) Krombh. 傘径4cmほど。
  
  クロアザアワタケ Boletus nigromaculatus (Hongo) Har. Takah. 傘径4cmほど。管孔を傷つけると青変し、やがて赤変する。
  
  アンズタケ Cantharellus cibarius Fr. s. l. 傘径5cm弱。
  
  セイタカイグチ Boletellus russellii (Frost) Gilb. 傘径5cm弱。根元には別のきのこが・・・。
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