吉敷(よしき)川だより

山口盆地を小さく貫く吉敷川、そのほとりに住まい、キノコや花を求め、山野を彷徨っています。移ろいゆく自然に心を重ねながら。

フクロシトネタケ

2009-02-28 | Weblog
 午前中大原湖を歩く。キノコはほとんどないように思われたが、丹念に見れば結構あった。

 タマキクラゲ、ニガクリタケ、シロハカワラタケ、シハイタケ、ヒロハノキカイガラタケ、ホウロクタケ、ツガサルノコシカケ、フクロシトネタケ、クロコブタケ、アクニオイタケ、チャムクエタケモドキ、ヒメコガサ、エノキタケ、スギカワタケ、ネンドタケモドキ、ヒメキクラゲ、キヒラタケ、カワラタケ、など18種を見る。

 このコースは杉の植林がほとんどないが、1箇所だけ歩く距離にして、20mばかりある。それまで全く異常のなかった鼻は、早速にぐずつく。

 ありったけの花粉を撒いて、早く終わって、と切に願う。

                「今日の写真」
                 
                 ホウロクタケ ちょっと寄り道すると新鮮な個体が見られた。
                 
                 同上 子実層托は管孔で、管孔の数は1~2個/mmである。
                 
                 キヒラタケ カサ幅約4cm。冬の定番のキノコも終わりに近い。
                      
                      ネンドタケモドキ 小さな枯れ枝に付いていた。
                 
                 ヒメコガサ カサ径1cmちょっと。胞子を覗いたが、胞子盤はそれらしい痕跡を見るにとどまる。
                 
                 フクロシトネタケ カサ径約4cm。まだ幼菌である。古いマツの倒木に出ていた。
                 
                 アクニオイタケ カサ径1cmちょっと。これも古いマツの倒木から出ていた。
                 
                 ツガサルノコシカケ カサ径約4cm。初めはこぶ状に出る。幼菌はしばしば、水滴を持つ。
                 この森ではサクラの木に出ることが多いが、これはマツの木に出ていた。
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サンシュユ

2009-02-27 | Weblog
 今年の暖かさは、庭の花たちを勢いづかせる。シュンランの蕾が立ち上がり始め、ヒュウガミズキの蕾も次第に黄色みを帯びてきた。
 クリスマスローズも、赤と白を植えていたら、さまざまな間の子が生まれ、賑やかである。また、ジンチョウゲも早くから花を開き、惜しげもなく濃い香りを漂わせている。サンシュユも蕾を開き初め、ハルコガネバナと呼ばれるのが頷ける。

 朝からくしゃみと鼻水が続き、それが落ち着いてなんだか匂いの通り道がよくなったのか、小さな花瓶に挿したジンチョウゲの香りが、一段とはっきりする。

 衰えかかった、嗅覚細胞が活性化したのだろうか、香りが楽しめるというのもいいものだ。

                「今日の写真」
                 
                 サンシュユ 早春の黄色い花、秋の赤い実ともに楽しませてくれる。が、突然幹が枯れることがある。
                 まっそれもいいか、つかの間の生であってみれば・・・。
                 
                 ジンチョウゲ 今盛りである。香りは濃厚である。
                 
                 ボケ 短く刈ってもいつの間にか花をつける。
                      
                      クリスマスローズ 生命力の強い花で、実生でどんどん増える。
                 
                 同上 赤い花だけでは寂しいので、白を植えた。
                 
                 同上 そして今では、赤と白の中間色の花があちこちで咲く。
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キクラゲ

2009-02-26 | Weblog
 萩の椿原生林で椿祭りが始まっている。その様子がテレビで紹介され、絵入りの湯呑み茶碗も映っていて、感じが良さそうなので、出かけてみる。

 どこへ行ってもスギ花粉は追っかけてくる。いつも車を置く駐車場には、九州あたりのナンバーも見える。
 今年のツバキはとても花が多い。至るところでヒヨドリがうきうきとかまびすしい。

 ツバキキンカクチャワンタケも成熟しているものが多く、椀は黒ずんで写欲をくすぐらない。ひょっとしてシロコップタケでも、とあちこち歩いたが、見られず、キクラゲの群生や、ミイノモミウラモドキあるいは不明の硬いキノコなどを見る。

 平日は小さなテントで、ワカメ、チリメンジャコ、アジの干物のような海産物しか売っていなくて、湯呑み茶碗を諦めて、帰途につく。

                「今日の写真」
                 
                 ツバキの花 今年はどの木もたくさん花をつけ、いつになく華麗であった。
                 
                 キクラゲ 一昔前はキクラゲは標高の高い所のキノコだったような気がするが、今はどこでもアラゲキクラゲと共存している。
                 すぐに袋一杯となる。
                 
                 不明種 ノグルミと思われる枯れ木に生えていた。カサ幅12cm。
                 
                 同上 わりと容易に剥がれたものをカサの上から撮す。
                 
                 同上 傘の裏の様子。管孔はきわめて小さい。ウツギサルノコシカケに似ているが、生えていたのはウツギではないので違うのであろう。
                 
                 ミイノモミウラモドキ カサ径2cmちょっと。秋から春までとてもタフなキノコである。
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トガリアミガサタケ

2009-02-25 | Weblog
 スギ花粉を覚悟の上で鴻の峰へ出かける。この山域は乾燥気味で、杉の植栽には不適だと思うのだが、結構スギも植えられている。
 花粉が飛んでいるのだろう、歩き始めてまもなく、鼻水、くしゃみといそがしい。

 スギの木立の下を通り抜ける時は、下を向いて急ぎ足となる。それでも、春の訪れは目に入る。もう既に、ニワトコの芽が立ち上がっている。
 そして、今年初めてのトガリアミガサタケが、まだ淡い色合いで既に出ていた。
 その他キノコはチャムクエタケモドキ、フユノコガサ、コナエカレバタケ(池田仮)、キチャワンタケ類似種、タマキクラゲ、ヒメキクラゲ、コガネニカワタケ、ヒメキクラゲモドキ?その他不明種2種を見る。
 これからまたわたしのキノコのシーズンが始まる。

 Spring has come!

                「今日の写真」
                 
                 タマキクラゲ 径2cmちょっと。水分を含んでまるまるとしている。
                 
                 ニカワチャワンタケ 径1cmちょっと。他にも大きいのがあったが、くずれていた。
                 
                 ヒメキクラゲ これもたくさん見られた。
                 
                 キチャワンタケ類似種 緑色に変色しない。
                 
                 トガリアミガサタケ 高さ3cm。これ1本だけ見られた。これからが楽しみ。
                 
                 ニワトコ 葉と花芽がこれから開く。
                 
                 不明種 カサ径1~3cm、色はカサ・柄とも黒紫色、古くなると白っぽくなる。
                 ヒダは垂生。胞子は楕円形で7.5×4.2μm。ほとんど裸地にちかいややコケの見られる地上に群生していた。
                 
                 不明種 カサ径3cm。吸水性で乾くと淡茶色で条線は消える。本種も上記の場所の近くで見る。ヒダは垂生。
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カワセミとフクジュソウと

2009-02-24 | Weblog
 一昨日、吉敷川沿いのウォーキングの帰途、ヨシのために川幅が2mくらいに狭くなった水面に近いところを、鮮やかに飛翔するカワセミを見た。輝くようなるり色のきらめきを、川土手の上から眺めることができた。

 今日もかすかな期待を胸に歩いたが、ふいにそれは現れた。さっと数十m飛んではヨシに止まり、わたしたちが近づくと、また飛んで、やはりまた止まる。ヨシにつかまっている時の、くちばしの大きさも印象的だが、貴婦人のような後ろ姿は忘れがたい。

 わたしたちの推理では、どうも近くの川の擁壁の水抜きのパイプの中にでも、巣を作っているのではないだろうか、というものであった。

 もうずいぶん昔の暖かい時期に、カップルを見かけたことがあったが、あのキョロ、キョロと何とも言えない、ささやきあうような甘い声が耳に残っている。
 また聞くことができるかも知れない。
 
                「今日の写真」
                 
                 フクジュソウ 何とも言えない黄色はうれしい早春の色である。よその家の庭で・・・。
                 
                 スエヒロタケ 免疫力の弱った人の呼吸器官に巣くって、真菌症という病気を起こす。
                 しかし、一方では食用や有用な薬になるという。
                 
                 ホトケノザ 早いものは年の暮れ頃から花を開く。バックはハルノノゲシである。小さいころはウサギの餌に、
                 よくハルノノゲシを摘んだことなどが思い出される。        
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久しぶりのニュース

2009-02-23 | Weblog
 政治の貧困、それはよその国のことではなく、わたしたちの現実である。明治以来延々と続く政治の制度は完全に疲労を起こしている。

 そして、その掉尾を飾るように、きわめつけの破廉恥ショーは、中川某の酔っぱらい会見であった。
 我が国の政治家のお粗末なレベルと、こういった人を選ぶ選挙民のレベルを、世界に発信してしまった。

 かかずらうまいとしても、テレビのスイッチをいれれば、これでもかと流れる映像に、うんざりしている。

 閑話休題、今日はひさしぶりにいい知らせがあった。日本映画「おくりびと」が外国語映画部門のオスカー賞を獲得したという。

 主演の本木雅弘が27歳のおりに、インドを旅し、ガンジス川の葬送の儀式を見て、形而上の問いを心に抱きつつ、映画化の原案を温めていたらしい。
 今彼は44歳、脂ののった年頃だ。これからもいい仕事をして欲しいと思う。
 
 久しぶりのいいニュースをありがとう。
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サンシュユのつぼみ

2009-02-22 | Weblog
 松岡正剛と茂木健一郎対談集『脳と日本人』を読む。わたしのレベルと著しく違う人たちのもの謂いを理解するのは骨が折れる。入れ歯で硬い物を噛むような案配である。

 でもあきらめない。

 半分読んだあたりで、気分を変えて、大館一夫著の『都会のきのこ』を読む。優しく書かれた彼のきのこ学入門をもう何度読んだだろう?
 読むたびに新たな発見がある。大事なことを忘れているのであった。

 やっと頭の中で繋がるのだが、ほって置くとまたすぐ神経細胞がとぎれ、読み直さねばならない。
 でも今はそれも良しとしている。

 外はやわらかい春の雨が、既に黄色味を帯びたサンシュユの花芽をしなやかに濡らしている。

 五感を澄ませば、息づく春の吐息が聞えてくるような・・・。
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『獄中記』②

2009-02-21 | Weblog
 帰らざる北方領土の国後島に、「宗男ハウス」なるものが騒がれて、鈴木宗男・佐藤優バッシングが起きたのはずいぶん前のような気がし、ほとんどの人はもう忘れているようにすら思える。

 ロシアとの北方領土返還交渉の進展について、心をくだく佐藤優に暗転の日が来る。それは思いもよらぬ背任と偽計業務妨害で逮捕されたことだ。高度な外交の技術を駆使して、北方領土返還の道筋をつけようとする鈴木・佐藤を、卑下すべき経済犯としての逮捕に、佐藤は並々ならぬ決意で対峙して行く。

 今日読み終えて、本当にいい本を読んだという充実感がある。彼が獄中で読むヘーゲルなどは到底わたしには理解できないが、時折彼のかみ砕いた説明に納得する。
 時間を大切にして勉強しようとするストイックなまでの彼の姿勢に頭が下がる。

 一般的に言って彼の持つ雰囲気は、誰が付けたのか不明だが、怪僧ラスプーチンもひょっとしたらこんな容貌では、と人に思わせるものがある。

 だが人は見てくれだけではないと言うことを心に刻む。
 浮き世を離れたわたしは人事はうんざりなのだが、彼の著書は人間の本質に迫るものをはらんでいて、また彼の他の著作も読んでみたいと思う。
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佐藤 優 著 『獄中記』

2009-02-20 | Weblog
 佐藤 優著の『獄中記』はわたしにさまざまなことを教えてくれる。独房という社会から隔絶されたといえるような環境に置かれた人間の、言い換えれば極限状態の人間がいかに生きるか、己が人間の尊厳を維持しつつ、耐えて、「国策捜査」という敵と対峙していく姿は感動的ですらある。

 わたしは鈴木宗男・佐藤優バッシングを、マスコミの浅薄な扇動におどって、ことの真相を見落としている可能性があることを、しみじみと感じる。

 外務省のラスプーチンと称された、異能の外交官佐藤 優氏の514日にわたる獄中の記は、10数年間、外交の実務に追われて勉強することができなかったことを埋め合わせるように、さまざまな思想書にわけいり、その深い思索とプロの外交官としての矜持が心にしみる好著である。

 わたしはこの手の読み物はできるだけ避けていたのだが、しかし、手にして本当に良かった。
 独房の一杯のコーヒーの味や、看守の靴音その鍵音、あるいは時計のない独房の濃密な時間が、わが心に反響して止まない。
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ヒメモグサタケ

2009-02-19 | Weblog
 スギの木が少ない秋吉台へ助手殿と向かう。天気予報は午後から雨とあったので、午前中歩くことにした。

 この間から気にかかっている硬いキノコをまず見て、樹幹を素早く動く鳥などを目で追いながら、いつものコースを歩く。そうして龍護峰の登山道を、先日山焼きで黒く焦げた草原まで歩く。ベニヤマタケはもう少し時間がかかりそうだ。

 登山道の古いマツの倒木は、ほぼ分解され、キノコはほとんどなく、畢竟樹木に目がいく。昨日も見たツクバネガシとアカガシの雑種オオツクバネガシを見る。葉柄が2cm近くあり、こちらの方が普通に見られる。
 その他、カゴノキ、ユズリハ、シロダモ、ヤブニッケイ、イヌガヤ、クヌギ、コナラ、シラカシ、オオツクバネガシ、アラカシ、ウラジロガシ、ナナミノキ、モチノキ、クロキ、ヤマコウバシ、そして多分植栽されたトウネズミモチなどを見る。

 昼から予報どおり冷たい雨となり、図書館で借りている佐藤 優著『獄中記』の続きを読む。これが面白くて困る。

                「今日の写真」
                 
                 ヒメモグサタケ カサの幅はつながって20cm近くなる。これは1月の末に撮ったものである。
                 
                 同上 これは今日撮ったものである。秋遅くから冬の間のキノコのように思える。管孔は乱れて迷路状であった。
                 
                 キチャワンタケ カサ径1.5cm。見ればつい撮ってしまう。
                 
                 シイタケ 古いホダ木が立てかけてあって、たくさん生えていた。
                 
                 オオツクバネガシ でいいと思う。葉柄が2cmとツクバネガシより長い。
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