吉敷(よしき)川だより

山口盆地を小さく貫く吉敷川、そのほとりに住まい、キノコや花を求め、山野を彷徨っています。移ろいゆく自然に心を重ねながら。

スイチチショウロ

2017-01-04 | Weblog
 わたしも今日から仕事始め、午前中、一人で市内の森へ出かける。
 森へ着いて支度をする間は寒いように思えたが、歩きはじめれば、ネックウオーマーもいらないくらい、暖かくなった。

 フユヤマタケやスイチチショウロなどを見たくて、宮野の森をさまよう。昨年の冬は溢れるほどあったカニノツメの白い袋は、今年は一個も見られなかった。
 しかし歩けばいくばくかのきのこに出会える。何種かカメラに収め、また、地面を掻けば、スイチチショウロも見ることができた。正午前には引き上げる。

 「林さん書留ですよっ!」
 珍らしく元気のいい小母さんの声に、梯子段に置いてある封筒をとり上げると、時事の白木さんからの書留だった。
 金二十三円也! 童話の稿料だった。当分ひもじいめをしないですむ。胸がはずむ、ああうれしい。(中略)
 私は窓をいっぱいあけて、上野の鐘を聞いた。晩はおいしい寿司でも食べましょう。

 以上は林芙美子の『放浪記』第一部の終わりの部分である。
 23円の稿料が届き、晩はおいしい寿司でもたべましょう、という彼女の弾む思いが伝わってくる。

 そして、これはわが家のこと、昼過ぎ、愛しい柔らかくて暖かいナルちゃんがやってきた。
 事前にママと打ち合わせたらしい、新年の挨拶がなかなかできなかったが、やっと蚊の鳴くような声で、涙ながらの挨拶となる。

 今夜はおいしいワインでも飲みましょう、と林芙美子さんのように言ってみる。
       「今日のきのこ」
       
       クジラタケ Trametes orientalis (Yasuda) Imazeki カサ径6cmちょっと。
     
     エノキタケ Flammulina velutipes (Curtis) Singer カサ径4cmちょっと。冬に姿を見せ、私に付き合ってくれる。ありがたいきのこ。
       
       ダイダイタケ Hymenochaete xerantica (Berk.) S.H. He & Y.C. Dai既に老菌、カサ径5cmほど。
       
       マツカサキノコモドキ Strobilurus stephanocystis (Kühner & Romagn. ex Hora) Sing. カサ径2~3cm。アカマツの樹下に溢れていた。
       
       フユヤマタケ Hygrophorus hypothejus (Fr.) Fr. f. pinetorum (Hongo) Hongo カサ径2cmほど。10個ばかり点々と生えていた。
       
       ナメコ Pholiota microspora (Berk.) Sacc. カサ径3cm弱の幼菌。植菌である。
     
     スイチチショウロ Zelleromyces sp. 偏球形の頭部の長径は1cmほど。はじめ淡黄色、後に赤褐色になることから酔(すい)と命名されたようである。
     
     同上 切断すると白い乳液を分泌する。胞子には剛毛状の毛があり、径は10μmほどでメルツァー液に反応する。
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