吉敷(よしき)川だより

山口盆地を小さく貫く吉敷川、そのほとりに住まい、キノコや花を求め、山野を彷徨っています。移ろいゆく自然に心を重ねながら。

雨飾山

2016-12-13 | Weblog
 今日は一日しっかりと雨が降る。
 冬の乾燥注意報が出ると哀しくなるが、雨と聞くとわたしは元気になる。
 あの野の奥の、小さな森にはきのこがひょっとして、と思ったりする。誰に対しても優しくなれる時である。
 さて今日は雨に因んで、「雨飾山」を・・・。


 雨飾山   吉野 弘

 厳冬の雨飾山を一人、スキーで登った。
 新潟県糸魚川市と長野県北安曇群との境に聳える山で標高1963m。
 日本百名山の一つということも魅力だったが、実は「雨飾」という名に惹かれたのだ。
 一年を通じて雨が多い山なのかも知れないが、この山を、人々は「雨降」(あめふり)とか「雨被」(あまかぶり)とは呼ばず「雨飾」(あまかざり)と呼んだ。
 入山の機会が多い土地の人々にとって、雨は山仕事の妨げだったろうに
 雨を山の飾りに見たてたのだ。
 粋なその名を、名を肌を、私は登った。
 (若い日、好きな人の名はわたしにとって典雅な山だったなどと思い返しながら---)
 その日は雨に逢わず、太陽と烈風に迎えられた。
 「雨飾」ではなく「日飾」「風飾」だった。
 頂上から、白馬、妙高、火打の峰々が眺められた。
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