黄昏どきを愉しむ

傘寿を過ぎた田舎爺さん 「脳」の体操に挑戦中!
まだまだ若くありたいと「老い」を楽しんでま~す

心 鎮めて

2015-12-15 | 日記・エッセイ・コラム

 先日のある日

 地元の公民館で「古墳・まつり座談会」が開催された。

 この地域の史跡御所山古墳の保存管理計画策定にあたり、住民と

行政との協働による計画づくり及びプロセスの共有が大切だからと。

 御所山古墳はは前方後円墳として他にも誇る規模のものでご当地

自慢の古墳である。

  

  

 その古墳を今後どのように活かしていくか。 {詳細は割愛}

 みんなの「思い」を・・・そんな趣旨で行われた。

 第2回目は今週開かれる。

 地域住民として 全体の意識を高め 価値ある文化財の保存管理 そして有効活用を

 真剣に取り組んでいかなければ と。

 

 そんな史跡御所山古墳の上には古くから「白庭神社」が祀られている。

 「豊前国誌」に、景行天皇土蜘蛛を討ち給う時、御陣に居給う、天正十五年

 豊太閤此処に御陣を居られ夫れより馬ケ岳に入り給う、依りて御所山と

 云うなり」とある。

 明治以前は毘沙門様が鎮座する社でした。明治以後神仏分離により

 白庭神社となりました。

 その神社を地域の老友会有志で毎月14日に清掃活動をしている。

  普段は、一つの行事だから…と 掃除が終わればすぐに帰る。

 

 珍しく 区画整理事業の造成地内を 朝散歩し、足の向いた先が神社へ。

 

  急な階段を昇り 社に向かう…ちょうど社に東からの 朝日が斜めから

 素敵な光景・・まるで社の柱は黄金色で塗られているかのような 荘厳さが。

 一瞬、息を止め 思わず両手を合わせて頭を下げた…。

 普段は 古く黒ずんだ社 滅多にお参りの人も上がってこない処。

 独り占めで来た。 この瞬間の美を。

 

 

 

 さらに 朝日は 杉木立を突き抜け・・・境内を照らす。

 そうだ、どうせお参りするなら こんな風景の時こそだ。 柄にもなく 信心心か? 

 静寂と同居し 周囲の雑音もなく ぱちーん ぱちーん と合わせる柏手の響きが心地よい。

 いや~ 参ったなぁ~ こんな 思いがけなくご利益を頂いたのに・・・

 ポケットにはお賽銭もない。 やっぱり お前は いい加減な奴だ と。 神はお見通しか。 

 数日前の風が  境内をキャンバスに見立て 落ち葉を 彩りよく重ねて一幅の絵にしていた。

 しばらくこのままがいい。 一首にあったな~ ここは 山の上だが…「 ~ もみじの錦 神のまにまに」 なんて。

 階段半ばの鳥居にも光は射し、 後方の紅葉が…   

 

 

  これは凄い 独り占めの特権だ!

  「朝起きは三文の得」とは よく言ったものだね。

  古びた 社も。 神社だけに 神業で見せ場を作る…か。

  下りの階段は 軽い足取りになっていた。

 

  そうだ これから 足腰の鍛錬と 信心も 一挙両得の技で 散歩のコースは これで行こう!  

 

   参道に降り境内方面を振り返ると… なんだか 鳥居が 大きく見えた。

   そして 境内にたっぷりと慈悲あふれる朝日が射し 四方に反射している。 

   何と 柔らかな そして 気持ちの和む  充実した時を過ごすことができた。と。

 

    でも それは ほんの短い時間だった。  

 

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久しぶりに陽の目をみた掛け軸

2015-12-02 | 日記・エッセイ・コラム

 ひょんなことで…

それは ある日 お茶をされている方から

お誘いがあって茶道具の鑑賞という機会が。

 その方はもう随分とお茶の憧憬も深く 道具にも財布の紐が

ゆるんで かなりの ご出費? では と 思うものが。

 道具は磨かれ 見事な姿でお披露目を。

 しっとりとした黒壁の床の間には 立派に表装された掛け軸 

 拓本の漢詩が…

 あら、懐かしや 「長継」作 寒山寺の「風橋夜泊」が。

 

 そう 少し漢詩を齧った方なら この詩はご存知のはず。

 

 奇遇にも我が家にも この掛け軸があった…はずだが?

 その日は 数々のお道具拝見で 話は弾み 失礼しました。

 

 帰って 倉庫を探し 軸を入れた箱が  あった あった。

 何年ぶりのご対面~… 

 「月落烏啼霜満天 江楓魚火對愁眠 姑蘇城外寒山寺 夜半鐘聲客船」

  

  あまりにも有名なこの漢詩

 作者の「長継」はこの詩 1句で後世に名を遺した… そして 「寒山寺」を世界の人々に知らしめた。

 

 この 詩の拓本にも思い出があり かれこれ40年前 当時の勤務先が広島でした。

 仕事の関係で先輩から中国研修旅行のお土産に拓本をいただいた。

 それを後日 表装して楽しんでいたのですが… なんせこの軸 大きなもので現在の床の間では掛けられない。

 そこで長いこと眠っていたのです。

  それが 今回ひょんなことから 眠りから覚めて 陽の目を見た と 言うわけです。

  寒山寺に こんな姿で 漢詩が刻まれているのですが

  これを 拓本にして お土産に… 

  橋の姿も なかなかの風情。

 

 意外なのが 「寒山寺」

 にぎやかな色彩なこと。

 現在では 世界各地からこの寺を訪れ 1大観光名所

 もう12月

 ここ寒山寺の年越しには 観光客も大勢 足を運び賑わっているそうですね。

 

 そしてこんな嬉しいことも重なりました。

 仲間の飲兵衛がカニ食べる? って電話が。

 「何 蟹?」

 「ずがに なんだよ」

 「えっ 例の川の 黒い毛がむっちりとして 味噌たっぷり入っているやつ なの?」

 「そうそう 今日 国東の友達が持って来てくれたので…おすそ分けよ」

 「いいね、 それじゃ うちで 一杯 今夜 一緒にやろうよ… いいね」

  って、届けてもらった「蟹」 早速 大鍋で湯掻き 

 ほれ こんな立派な料理です。

 味は 「上海蟹」に負けるとも劣らず・・・美味いね。 最高!

  もうひとり仲間を呼んで…

  漢詩を朗読し 意味を語り 遠く古の蘇州城外を 蟹の味噌を口に入れ 酒を流し込み・・・・秋の夜長を過ごしました。

  そう、 ちょうど 2週間ほど前のこと。

  今年も あっという間だった。

  寒山寺も ここ 我が家の地にも 同じ時間がやってくる。

  除夜の鐘の音に違いはあっても いく年 来る年 は同じ。

  せめて夢の中で 来る年が 「去る」では なく いい歳を迎えられることを。

  と、少し早いか?

  まだまだ やることがいっぱいだ。

  そうなんです これから「1年の治め」と勝手な理由を付けて 

  今週から 寒空の師走の夜を ホロ酔い~千鳥足で駆け回り 

  「おつきあい」のお治めに精進いたします。  

 

 

 

 

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続 黄昏どきを愉しむ

 傘寿を超すと「人生の壁」を超えた。  でも、脳も体もまだいけそう~  もう少し、世間の仲間から抜け出すのを待とう。  指先の運動と、脳の体操のために「ブログ」が友となってエネルギの補給としたい。