黄昏どきを愉しむ

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まだまだ若くありたいと「老い」を楽しんでま~す

源氏物語に触れる

2010-09-25 | 日記・エッセイ・コラム

 今月の「まちづくりカレッジ」の講座は、芸術の秋にふさわしく? 教養講座を。

 11日は音楽鑑賞「マンドリンを聴く」 本日は、「源氏物語、この素晴らしい世界」

 このカレッジ名誉学長 林 望氏の講演

 この講座には少しレベルが高すぎる? 自分ではそう思っています。

「源氏物語」・・・読んだことありますか? 齧ったことありますか? ・・・う~ん。

 読んだこと・・「ない」訳じゃない・・が、そもそも、例の最初の件だけですよ。

 それも、古文の時間の興味もなく、ただ、時間を潰していたあのころのことです。

 「いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひけるなかに、いとやむごと

 なき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。 はじめより我はと・・・・・・・」 と

 いう、「桐壺」のこの一節、これが「源氏物語」を読んだ・・・・じゃ、話にならないでしょ。

 なんせ、五十四帳の膨大なものです。

 読者の中で、どのくらいの方が、最後まで、読破しているのか・・・到底、愚者には無理。

 今日は、そんな素人に、なんとかこの物語に気楽に興味を持って貰い、一人でも多くの方

 が、新しい挑戦の一つに加えてもらい、この物語の深い、微妙な琴線に触れて欲しい・・・・

 というのが先生の願いだと感じ取りました。

 源氏物語は、なぜ、今日まで残ったの?

  まずは、1.格調高い、エロスの世界なのだ。

       2.ユーモアがある。(自虐的な・・笑いの世界かな)

       3.親子の物語である。

 「光源氏」という主人公を通じて、「生きていく」というなかで、誰も同じように自分に照らして

 みると「なるほど・・・そうだ・・・」と、思わず、引き込まれ、納得していくヒューマニティだ。

 この当時の小説?は、貴族の仲間うちだけの世界であり、その世界も特殊なのである。

 庶民は、そう、「食うや食わずの毎日・・・」 貴族は、きらびやかな、浮世の世界。

 源氏物語絵巻を見ればうなずけます。(wikipedia より)       

          

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 特筆できるのは、物語→「ものがたる」→「ものがたり」の場(光源氏の身辺での、言行を。)

  その言行を見聞したものが、語るところを、筆記する(記録者)。

  その出来事の話・・・という体裁をとっているのですね。

  つまり、全編 「ナレーション」で、聴かせていく。

 語り手の言葉をそのまま写した形、語り口、語り方、話す内容に重きをおいている。 

 相手は? もちろん、天皇、中宮、そのまわりの貴族たちへ。

 講座で・・・物語は「恋は別れこそ」がいいのです。 先生一押し・・・・

 「賢木」の段 で    Dscn0841     「生徒は原文を追いかけ・・・先生は現代語に訳し解説して

 その情景を「ものがたる」・・・

 先生の表情は、語り部そのもの・・・。

この古典に、作者「紫式部」の「言いたかったこと」を自然な現

 代語で表現をした。

 と、その自信が話の節々から感じ取られました。

 これに取り組みには、ちょっと勇気がいるねぇ~。

 これから、興味を・・と、思う方。

 是非、林 望 先生の 新訳・・・本の題は「謹訳 源氏物語」 祥伝社刊 で~す。

 Dscn0842

  講座中 先生の分析をしながら聴いていた。

  あの風貌・・・なかなか味があります。髭と眉毛がいい。

          豪快じゃなさそうだ、マメだろうな。

  こんな大作に生涯かける・・・マメじゃないとできないよ。

  声にセンスがある。 音感がきっといいと思う。

  「源氏物語」劇中劇を、先生一人で声を代えてできそう。

  朗読・・語る。 あの声は・・もしや? 光源氏もか?

  言葉遊びがお上手・・・結構、もてると思うよ。

  じゃないと、恋の言葉のやりとりを訳す・・・経験則も充分ないとね。

  とっても、自然に受け止められる リンボウは、庶民の古典への道を開いた・・・・。

 

  今日、感じたのは、「読んで、聴かせること」の素晴らしさですね。

  これは、ひょとすると、高齢者対策(ボケ防止には効果ありだよ)になる。

  「聴くことによって」・・想像力が広がるしね・・・一人一人の人生を掘り起こすのさ。

  「源氏物語」を「読む」「聴かせる」・・そんなステージを新しい挑戦にしてみるのも。

 

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