黄昏どきを愉しむ

傘寿を過ぎた田舎爺さん 「脳」の体操に挑戦中!
まだまだ若くありたいと「老い」を楽しんでま~す

千利休

2015-12-20 | 日記・エッセイ・コラム

 秀吉は 利休から逃れたかった。

 そのためには破滅さえも受け入れる気になっていた。 のでは?

 天下人である秀吉と利休  その関係は 魔物のような関係だった。

 お互いに お互いを 利用しながら 己の目指す道へと歩いていく。

 そして お互いに破滅への道も歩くことに。

 歴史って どの角度から眺めるのが面白いのか?

 全体を俯瞰する ・・・という言葉がある。

 そう 全体を知ることが 個々の動きを捉えることになるが。

 個々の動きには 見るほうの側の「思い」や想像を逞しくする。

 最後は 自分が すっかりその人物になってしまう。

  著者の1行さえも 「自分の言葉に置き換えて」

  今の自分なら この台詞 こんな言葉になるのかもと?

  ページを捲りながら 膨らましていく ・・・・・

 昨夜も 真夜中すぎるまで 追いかけ 読破した。

  伊藤潤 「天下人の茶」

 そうです! あの 千利休

 今回の本に登場するのが 

 宿敵?   「豊臣秀吉」  

この二人が 展開する 壮大なドラマです。

 戦国時代って ただ武器を片手に お互いが戦争するばかりではありませんでした。

 「茶の湯」という道を通じて 政治を動かし 棟梁の行く道さえも変えていく。

  道具としての、一つの「茶碗」であるだけでなく 人の心や 人の道をも。

  利休が目指す「道」とは?

  天下を志す 為政者の「道」とは?

   相容れるのか? ただ 利用するだけなのか?

  この二人を中心に。

  古田織部あり。

     細川忠興  などが 登場

 

  読み終えて 「秀吉」と「利休」の そして二人に絡む弟子たちの

  すさまじいまでの闘いに   これぞ「政治」なのだ。  には。

  いささか 疲れた。    でも 面白かった。

 

   斬新な ネタが また 増えたぞ! 

    「茶碗が歴史を変える」  な~んて タイトルで戦国時代の話が出来そう。

 

   利休は 己の「破滅」を計算に入れて 道を進み。

   かたや 「秀吉」は 「破滅」ということを考えずに 己の生涯を終える。

   ただ 天下人としての。

   普通なら… 家を守るために 子を 孫を 

   全知全能を振り絞り ことに対処するのが「武士」  であるはずが。

      人生の後半 人は 老醜となる?  これは 秀吉だけか?

 

      でも やはり 己を知っているなら そうはならない。と。

      

    今回の登場人物の「生きざま」は  戦国時代 特有の事例なのかもしれないなぁ。

     でも 著者の筆力は凄いと思う。

     人物に光を当てるってこと 歴史の隅に埋没しているのを 角度を変えて 掘り起こす

     史実と著者の想像力が一体となって 読む人を誘う… 

     秋の夜長の 本は やっぱり いいね。

   

     

  

 

 

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続 黄昏どきを愉しむ

 傘寿を超すと「人生の壁」を超えた。  でも、脳も体もまだいけそう~  もう少し、世間の仲間から抜け出すのを待とう。  指先の運動と、脳の体操のために「ブログ」が友となってエネルギの補給としたい。