今朝のNHKEテレの日曜美術館で
衝撃的な事実が判明・・・・
かの有名な、日本人なら誰でも知っている名画
国宝「紅白梅図」屏風・・現在熱海のMOA美術館蔵
かねてより論争中で結論の出ていなかった
屏風の真ん中に流れる「水流」の黒は?
銀泥か? 銀箔か?・・・その手法は?
この解明に、東京理科大学が挑戦
今回、真実を解明した。 それは「銀箔」だった。
そして、「黒い川」はどうして描いたのか?
その技法に迫ったのだ。
先ず、「銀箔」の再現から始まった。
それは「縁付」という、江戸時代の銀箔(10000分の1)
の薄さ。 これを金沢の銀箔師が再現し、これを
日本画家の森山氏によって実際に描いていく。
水流のデザインは型ではなく・・・
まず、水流の模様の箇所へ「銀箔」を張り、筆で直に
どうさ(礬砂){*膠液の中に明礬を少量加えたもの。}
で描いていく。 その後、硫黄の粉を描いた模様にかけ
(かける量・時間は手探りで進めていった・・・)
3日後、(銀は黒くなっているのか・・・)
出ました! 模様は見事にシャープに。
画伯曰く、「これはやはり薄い銀箔だからこそ・・・と」
光琳の図を
見ながら忠実に
梅の図を描き入れ
再現すること2週間
こうして、明治以後、数々の関係者の問題が解決された。
今から、300年前に科学が解明しなければ分らない描法
を光琳は使っていたのだ・・・これは凄いという他ないね。
絵の素人がこの絵を見ても、斬新なデザインには眼を
見張るでしょう・・・中央に配した黒い水流、紅白の梅
大胆な構図には誰もが驚き感嘆する。
デザイン感覚って、時代じゃないですね、これは感性です。
それを彼、光琳は持っていた。
金と銀、黒と白、直線と曲線、赤と白
コントラストの極みの表現のような気がしますが・・・
この感覚は、もう今ですね。
美術を愛する一人として、今朝の番組はたまらなく興奮しました。
世界の名画の中にも、まだまだ神秘のベールを脱いでいない
数々・・・どこかで、誰かが、その謎解きに夢中なのですよ。
きっと、そのうち また仰天の事実が・・・・
いや~、楽しい勉強でした。
これが、本物の国宝「紅白梅図屏風」だ。
触発されちゃうなぁ~・・・・。
しかし、偶然です。 神の思し召しか?
今年の夏に熱海で集いの機会があるのです。
必ず時間を割いて現物に再会だ!
MOA美術館・・・紅白梅図屏風 待っててね!