黄昏どきを愉しむ

傘寿を過ぎた田舎爺さん 「脳」の体操に挑戦中!
まだまだ若くありたいと「老い」を楽しんでま~す

科学が証明した尾形光琳の「紅白梅図」

2012-02-05 | 日記・エッセイ・コラム

 今朝のNHKEテレの日曜美術館で

衝撃的な事実が判明・・・・

かの有名な、日本人なら誰でも知っている名画

国宝「紅白梅図」屏風・・現在熱海のMOA美術館蔵

 かねてより論争中で結論の出ていなかった

屏風の真ん中に流れる「水流」の黒は?

銀泥か? 銀箔か?・・・その手法は?

 この解明に、東京理科大学が挑戦

今回、真実を解明した。 それは「銀箔」だった。

そして、「黒い川」はどうして描いたのか?

その技法に迫ったのだ。

先ず、「銀箔」の再現から始まった。

 それは「縁付」という、江戸時代の銀箔(10000分の1)

の薄さ。 これを金沢の銀箔師が再現し、これを

日本画家の森山氏によって実際に描いていく。

水流のデザインは型ではなく・・・

 まず、水流の模様の箇所へ「銀箔」を張り、筆で直に

どうさ(礬砂){*膠液の中に明礬を少量加えたもの。}

で描いていく。 その後、硫黄の粉を描いた模様にかけ

(かける量・時間は手探りで進めていった・・・)

 3日後、(銀は黒くなっているのか・・・)

出ました! 模様は見事にシャープに。

Dscn4094

画伯曰く、「これはやはり薄い銀箔だからこそ・・・と」

 Dscn4095 次に、左右に金箔を張り

 光琳の図を

 見ながら忠実に 

 梅の図を描き入れ

 再現すること2週間

こうして、明治以後、数々の関係者の問題が解決された。

 今から、300年前に科学が解明しなければ分らない描法

を光琳は使っていたのだ・・・これは凄いという他ないね。

 絵の素人がこの絵を見ても、斬新なデザインには眼を

見張るでしょう・・・中央に配した黒い水流、紅白の梅

大胆な構図には誰もが驚き感嘆する。

 デザイン感覚って、時代じゃないですね、これは感性です。

それを彼、光琳は持っていた。

 金と銀、黒と白、直線と曲線、赤と白

コントラストの極みの表現のような気がしますが・・・

この感覚は、もう今ですね。

 美術を愛する一人として、今朝の番組はたまらなく興奮しました。

世界の名画の中にも、まだまだ神秘のベールを脱いでいない

数々・・・どこかで、誰かが、その謎解きに夢中なのですよ。

きっと、そのうち また仰天の事実が・・・・

いや~、楽しい勉強でした。

これが、本物の国宝「紅白梅図屏風」だ。

Dscn4097

触発されちゃうなぁ~・・・・。

しかし、偶然です。 神の思し召しか?

今年の夏に熱海で集いの機会があるのです。

必ず時間を割いて現物に再会だ!

MOA美術館・・・紅白梅図屏風 待っててね!

 

コメント (1)
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続 黄昏どきを愉しむ

 傘寿を超すと「人生の壁」を超えた。  でも、脳も体もまだいけそう~  もう少し、世間の仲間から抜け出すのを待とう。  指先の運動と、脳の体操のために「ブログ」が友となってエネルギの補給としたい。