静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

≪ 国会空転の間も進む 東アジア情勢の変遷 ≫  加計森+財務しっぽ切りで逃げまくるだけの政府では 本当に大事なことを国会で議論できない

2018-05-14 08:53:24 | 時評
◆ 6・12からどこへ?=山田孝男 https://mainichi.jp/articles/20180514/ddm/002/070/056000c?fm=mnm
1) 山田氏が指摘する重要なポイントは、まず「南北和解が単純な善ではないとわきまえ、朝鮮統一が日本の将来に意味するものをどこまで考えているのか?」ということから始まる。
  民族分断が消滅し統一国家に愛でたく生まれ変わる成功物語。それはドイツで実現したが、朝鮮半島で同じ夢を描くことのナンセンスと無謀さ。情緒や浪花節ではなく、東西冷戦構造の
  違いについて、日本人は政治家であろうとなかろうが真剣に考えるところから、現下の米朝交渉を見つめよう。これが山田氏の注意喚起点である。

2) 故・金日成が嘗て口にした<高麗連邦>構想。これが韓国主導プラス周辺国の経済支援付きで実現するのが、少なくとも現在の韓国側には最高のドリームだろう。
  そこに、核兵器は新国家でも存続する、となれば日本を含む周辺諸国への立場を強めるわけなので、南北双方とも願ってもないことだろう。

3) 果たして米国政府は核武装したままの新国家誕生を認めてもよいと考えるか? ここは不明だが、妥協の為なら何でもやるのが政治である以上、それもディールとトランプ氏が
  割り切る可能性はゼロではない。 若し新国家が米国に敵対的でない限り、既に保有が既成事実化したインド/パキスタン同様、止めさせる必要はないし、口実も無い。

今までは「北朝鮮の核武装は韓国と日本にとって共通の脅威だから許さない」ということできた。が、新統一国家の保有する核はもはや存在しない韓国にではなく、日本だけにとっての脅威に変わる。 なに”それは今まで通り日本列島上および周辺からでも防げるさ”とトランプ政権が判断したら、「日本の核武装承認」ではなく「非核3原則」の改廃を求めてくるだろう。

と、まあこの辺りまでは実際的なシナリオ進行として考え就く。カギは、韓国民ではなく北朝鮮の指導層が(2)に乗れるか? 民族統一のセンティメントは独裁既得権の喪失を上回るか?
 もう一つの鍵は、核拡散の止められない現実が東アジアで再現されるのを、米国・中国・ロシアの3国が受け入れられるか? 中・露にとり統一朝鮮の利用価値は?

こういった文脈にあって、日本は何を望み、どう立ち回るべきか?  米朝会談の成り行き次第では、此の重大な選択を日本国民は近々迫られるかもしれないのである。
潔く責任をとれず、本当に大事なことに踏み切る度胸もない政治家が時間を浪費している間も、そんな日本におかまいなく東アジア情勢は変化しようとしている。
 唯、アメリカにおすがりするのではなく、「日本はこうしたい、こう望んでいる」と言わない限り、今後も自分で展望は開けない。。核保有せずとも自主外交は有る筈だ。英独仏を観よ。
故・青島幸男氏は言った「戦後の日本はアメリカの妾に過ぎない・・」と。核兵器の有無を言ったのではなく姿勢の問題だ。  いつまで、日本人は妾のままでいいと思っているのか?
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