9月29日にご紹介した「シシャモ」です。体長約14㎝、尾びれは焼失してしまったのですが、なかなか立派な姿。
口の悪い知人がこのシシヤモを見て「こりゃ本シシャモじゃなくて、キュウリ(ウオ)だ。」と言っておりました。元々数が少なく高価な本シシャモの代用として輸入されてきたカラフトシシャモ(キュウリウオ)のことを言っているのでしょうが、その言葉はにわかに信じることができませんなぁ。
それというのも、国内で「子持ちシシャモ」と呼ばれているものの殆んどがカラフトシシャモだということでして、その流通量の多さから、カラフトシシャモを本シシャモだと思い込んでしまっている人も少なくないのですよ。そのような人は本シシャモを見ても別の魚だと思ってしまうらしいのです。
ど素人の私がいくら言ったところで、思い込みの強い人の心を動かすことは出来ませんし、私が間違っていると言われても別に構わないのですが、しかしそれでは魚屋さんの面子が立ちませぬ。本職の誇りを踏みにじるような発言を放置しておけるほど私は出来た人間ではないのです。北海道の漁師さんにジャッジしてもらえば、こんな馬鹿馬鹿しい話もすぐカタがつくのでしょうが・・・
皆さんご存じとは思いますが、「墨竹と朱竹」という古い話を思い出しましたわ。人の間違いを指摘しているつもりが、自分のほうが間違っていることもあるという、戒め的な内容の話を。
しかしながら、一般にシシャモと呼ばれて食されている魚は本物ではない、という知識は持っていました。
形も色も違うということも知ってはいるのですが、味わったことがなくて……。
カラフトシシャモと 本シシャモのお味はどのように違うのでしょうか?
本物と偽物……偽物の方が本物を駆逐するのは、やはりいけませんな。
違いが分かる男…じゃない、(一応)女になりたいです。
まさしく白身魚の味とでも申しましょうか。
今まで食べてたシシャモ(カラフト)には、独特の風味がありましたので。
ただ、こんなこと言ってる私も、「これが本物だよ。」と差し出されれば
別の魚であっても その気になって喜んで食べると思います。
行きつくところは、そのものの真偽ではなく(もちろんそれが大事ですが)、
提供してくれた人を信用してるかどうか・・・のように思います。