自遊空間、 ぶらぶら歩き。

日々見たこと、聞いたこと、読んだこと、考えたこと

(ろく)13歳のハローワーク

2004-06-29 | 
初めてバイトした日や、新入社員として初出社した日のことを思ってみる。
どんな仕事をするんだろう。どんな同僚がいるんだろう。
と、不安を抱えると同時に、ちゃんと仕事をしたい!とやる気いっぱいだった。

先輩の不手際や指導力不足で仕事がなかなか回ってこなかったら、身の置きどころがなかったし、一緒に入った友人が残業するほど忙しくしていたらうらやましかった。
普通の人間はヒマより、仕事があって忙しいほうがうれしいようにできている。

だから、小泉首相が「実体のない勤務形態」を質されて、
「人生いろいろ、会社もいろいろ、仕事もいろいろ。会社に入っても出社しなくていい人もいる。留学する人もいる……」
というようなことを言ったとき、ビックリを通り越してあきれた。
「昔は太っ腹の人が多かった。見返りを求めない支援だった」というようなことも話された(不確かだが、このような要旨だったと思う)。

確かに今、在宅勤務の人、企業から派遣されて留学する人がいる。ただしタップリ見返りを期待されているけれどね。
小泉さんはご自分のせりふをおかしいとは思わなかったらしくて、その後も同様の発言を繰り返している。

仕事って、働くってそんなに軽いものなのだろうか?
全国にフリーターが417万人(国民生活白書)といわれるこの時代、税収入や保険料収入がとどこおったらこの国の将来を支えられるはずがない。

一国の長だったらたとえ、ご自身が常識とは違う経歴の持ち主だったとしても、立場を考えた発言をしていただきたかった。
こどもが定職にも就かず、したがってろくに税金も各種保険料も支払わず、
「人生いろいろ、仕事もいろいろ、うまく立ち回るさ、首相だって言ってるじゃ~ん」
と、フラフラしていたらどうする?

あと半年で63歳になる小泉さん。『13歳のハローワーク』でも読んで、仕事はいろいろ(あっ、これは正しい)、真面目に取り組んだら、収入もやりがいも得られると若い人たちに声をかけてほしい。


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