妄想日記

本当にあったこと、妄想してみたことごちゃ混ぜにして全部詩にしてみた。

君がいない世界

2020-12-14 07:00:00 | 妄想日記
世界を君で埋めてしまっていたから、君がいない世界をどうやって生きればいいか分からないんだ。

1月2日 初詣
1月7日 七草粥つくる!
1月11日・・・

毎日が君で埋まっていたスケジュール帳、今年もあと少し、来年のを買おうと思って書店に立ち寄った。だけど、どれを買えばいいか分からなくなってスケジュール帳のコーナーで立ち竦んだ。来年の予定なんて書かないだろうに、買って何になるんだろう。
君と別れてから季節は2つ目の真っ只中、今年の後半の予定は真っ白で。君に会うのが待ちきれなくて何度もなぞった君の名前、今はただ悲しいだけ。

君と出会うまではどんな風に生きていたんだっけ?何も覚えていないんだ。
君と海に行って海月を見た。昔海月に刺されてから海月は嫌いだったけど、君が「可愛いね」って笑ったから海月を可愛いとおもえるようになったんだ。
君が林檎が好きだって言ったから、僕は赤い物を見るとその時の君の笑顔を思い出すようになって赤色が好きになったんだ。
君が「星座はオリオン座か好きよ。まあ、オリオン座しか知らないんだけど。」って笑ったから、僕は自分の腕に3つ並んだ黒子をオリオン座のように思えて愛しく思うようになったんだ。

全部僕の世界は君で構成されていて、君で埋まっていたから、君がいなくなった世界をどうやって生きていけばいいか分からないんだ。

明日の予定も今日食べるものも、カーテンの色も全部僕の好きなようにできるのに、君の我がままは聞かなくてよくなったのに、君がいなければどうしたらいいのか、何を食べたらいいのか、何も分からなくて。

今日も君が好きだった林檎パイを食べて、君が選んだ緑色のカーテンを見つめてスケジュール帳の君の名前をなぞるだけ。


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