「Jerry's Mash」のアナログ人で悪いか! ~ハード・パンチBLUES~

Jerry's Groupの代表「Mash」による,フル・ジャンルを切る「ハード・パンチ・ブログ」です。

「スターマンアルチ」が贈る「爆音レコード45回転」(最終回) ボズ・スキャッグス

2020-02-05 13:31:01 | アナログ盤(レコード)
新年が明けてからあっと言う間に一ヶ月が経ってしまいました!
「1日1日を無駄にせず、大事に生きなきゃなー」
と思う今日この頃です。
 
お久しぶりです。
スターマン☆有地です。
皆さんお元気でしょうか?
 
この数か月は、毎日早朝の30分のランニングをこなしながら、
偉大なロックレジェンド達のライブが記録された
VHSビデオ(DVDやブルーレイじゃないですよ!まだお宅にあります?ビデオデッキ!)
を整理する日々を送っておりました。
 
いきなりの発表で申し訳ないのですが、
Mash氏が機会を与えてくださり、ちょうど一年前にスタートした当コーナーは、
今回が最終回となります!
 
今まで、「愛と偏見に満ちた私の戯言」にお付き合い頂いた皆様
本当にありがとうございました。
 
さて、連載最後に編集長「MASH氏」から送られてきた45回転シングル盤は、
 
ボズ・スキャッグス!
しかも彼のキャリアで最も売れた1976年のアルバム
「シルク・ディグリーズ」からのシングル
「Lowdown」「Harbor lights」のカップリングです。

アルバムはアメリカだけで500万枚を売り上げ、
「Lowdown」はその年のグラミー賞最優秀R&B楽曲賞を受賞する程の名曲なので、
何と言うか、僕自身の感覚としては
「定番中の定番」「王道中の王道」と言った感じなのですが、
今では誰も「シルク・ディグリーズ」やボズ・スキャッグスについて語ることは残念ながら、ほとんど無い状況ですので、
簡単に説明したいと思います。
 
ボズ・スキャッグス!
僕の印象、というか彼のことを少なからず知っている人の印象は
 
「クロおおおおおズザウィンドおおおおおお」
 
という何とも粘っこくダンディで哀愁を感じる
男のフェロモン全開のボーカルで聴かせるバラード
「We 're all alone」のイメージが強い!
 
特に日本では、アルバム「シルク・ディグリーズ」を始めとするオシャレで洗練された
「都会的ロック」の旗手のような扱われ方をしており、
実際、彼自身もある時期までそのイメージに即した音楽をやっていました。
 
しかし、元々はアメリカでブルースを基調として根強い人気を誇る
「スティーヴ・ミラーバンド」のギタリストとしてデビューしており、
そのルーツの重要な部分には「ブルース」がある!
 
後にボズをはるかに凌ぐレコード売り上げを記録し、
アメリカの国民的ロックバンドになるスティーヴ・ミラーバンドですが、
ボズ自身は初期の数枚に参加した後に脱退!
 
その後は、アメリカ南部の土臭いアーシーなアルバムを発表し続けましたが、
セールス的には今いち伸び悩み、月日ばかり過ぎていく・・・・

ただ、セールスには結び付かないまでも、
サウンド的には非常に素晴らしい作品を残しています。
特に1969年発表のアルバム「Boz scaggs」では、
あのデュアン・オールマンが最高のギターソロを披露した、
12分に渡るべったりしたブルースナンバー
「Loan Me a Dime」が収録されており、
ボズの音楽的な土壌の深さとセンスを感じます。
 
彼の一番の武器というか、
特徴は、なんといってもその「ボーカル」!
ブラックミュージックの影響を受けつつ、
決して黒くはなく、当時のロックの主流だった「シンガーソングライダー勢」の
淡々とした歌い方とは似ても似つかない
「べったり張り付く粘っこい歌声!」
こういう書き方をすると、あまり魅力を感じないかもしれませんが、
一度聴けば分かります。
 
彼の「オンリーワンな歌声」に!
 
今回紹介するシングル曲が収録されたアルバム「シルク・ディグリーズ」は、
彼の今までの音楽スタイルからすると、
アメリカ南部の農村地帯から、突然、大都会ニューヨークのど真ん中に来たような変貌ぶりなのですが、
彼の変わらないボーカルが、いくら演奏やアレンジを変えても
「色あせない普遍的な魅力」を与えているのです。
 
では、このシングル盤について紹介しましょう!
まずはシングルA面の「Lowdown」
まずTOTOのメンバーで、38歳で急死したジェフ・ポーカロのタイトなドラムから始まる!
この時点でシングル盤特有の「重さ」を感じるぞ!
 
そこにファンキーなベースとキーボードが絡み合う。
驚くことは、エレキギターはひたすらカッティングでリズムを刻むのみで、
決して目立つ事無く、サウンドの基礎を支えていること!
 
これは完全にブラックミュージックの方法論で、
当時主流だったシンガーソングライター勢や、
ハードロック勢とは全く異なり、
当時のロックミュージックでは、まったく異例な斬新なサウンドだったのです。
 
その影響力はすさまじく、
今までアコースティック主体で、どちらかと言うと
フォークやカントリーを基調としていたシンガーソングライター勢が、
こぞって「シルク・ディグリーズ」に参加したセッション・ミュージシャンを起用したりして、
同じような都会的な洗練された音楽をプレイするようになったのです。
 
僕自身、何度「シルク・ディグリーズかぶれ」の没個性な音楽に針を落としたことか・・・・
 
僕の敬愛する渋谷陽一氏も語っておりますが、
ボズ・スキャッグス自身は非常に革新的な素晴らしい音楽を作り上げたものの、
それを模倣するミュージシャンがあまりに増えたため、
ロックが、均一化された「イージーリスニング」になってしまったのです。
 
その多くのミュージシャンは既に消えてしまいましたが、
現在でもボズ・スキャッグスは精力的に活動し、
定期的にアルバムも発表しています。
要するに「オリジナルは強い!」といことです。
 
このシングル曲「Lowdown」はその曲や歌詞の内容を超えて、
「オリジナルであることの重要さ」を僕に教えてくれます。
 
何かをしようとした時、誰かの真似をするのでなく
誰もやっていなかったことをする事。
 
それはとてもハードな事ですが、
実際、ボズはそれを見事やってのけましたし、
現在も残っているロック・レジェンド達も同様に、
今までになかった「オリジナル」な音楽を作ってきました。
だからこそ、ロックミュージックは僕の人生を変え、
今でもまだ、生きるエネルギーを与え続けてくれているのです。
 
僕は今まで、このコーナーでロックミュージックの魅力、
特に45回転シングル盤に特化して皆様にお伝えしてきましたが、
 
「これを聴けば人生が変わる」とか
「これを聴けばハッピーになれる」
なんてことはあり得ません。
 
そんな甘いことを考える事典で、
それこそ「ただ真似しているだけ」で、
僕が最も大嫌いな新興宗教やら、
うさんくさいセミナーと一緒です。
 
僕にとっては、たまたま扉を開いてくれたのが
「ロック」だっただけで、
それが全ての人に当てはまるとも思わないし、
押し付けようとも思いません。
 
ただ、日々生きる中で「何のために生きるか」、
「自分はこれだ!」という特別な何かを見つけることが出来れば、
もっと楽しく生きることが出来るのは確かです。
 
そんな「特別な何か」を、より多くの人が見つけ、
ため息をつく代わりに、周りの人に笑顔を振りまければ良いなーと思うのです。
 
ただ、最後に言わせて頂くと
「ロックミュージック」って本当、素晴らしいですよ!

もしあなたが「何か」を見つけられていないのでしたら、
騙されたと思って、とりあえず聴いてみてください。
 
そこには、今まで感じられなかった「何か?」があるかもしれません。
 
僕がこちらのブログで語るのは今回が最後ですが、
編集長「MASH氏」とこの度、副編集長に昇進された「ハウリン・メガネ氏」が「Take2」として
引き継いで頂けるとのこと。
さらに「音楽の魅力」を読者皆様にレコメンドしてくれるでしょう!
 
ぜひ、彼らの熱いパンチを浴びながら、
「自分の人生の大切な物」を見つけて欲しいと
心から思っています。
 
今までありがとうございました。

スターマン☆有地でした!


《スターマン筆》

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