「Jerry's Mash」のアナログ人で悪いか! ~夕刊 ハード・パンチBLUES~

「Jerry'sギター」代表&編集長「MASH & ハードパンチ編集部」が贈る毎日更新の「痛快!WEB誌」

コラム④ 小説「ノルウェーの森」に見る「正義と悪」 

2009-02-08 00:58:45 | Music Life
村上春樹氏の大ベストセラーに
「ノルウェーの森」という小説がある。

昨日も「性と生」については書いたけれど、
この小説の売りも「性と生」であり、
もっと露骨に言えば「SEXと死」を題材にした
誰もが感動する「究極の常套手段」である。

俺はなぜ「性と生」に嫌悪感を表わにするのか?
それは「誰もが心を揺さぶられる題材」だからに他ならない。
これは「ズルイ」気がしてしまうんだよねぇ。

当然、そこに終始していたら、
俺はあまり評価しないだろうし、途中で読むのをやめていたかも・・・。
しかし、村上春樹氏が凄いところは、
ここに音楽を落とし込んでしまったところなんだ。

出てくるアーティストの曲を知っていないと感動は半減してしまい、
ただの「性と生」小説になってしまう。

要所要所に飛び出してくる音楽がBGMとして流れた時、
この小説は「全く違う次元の感動」に昇華される

結果的には「正義と悪」が抜群に調和した名作に仕上がっている。
音楽が流れなければストーリーだけを追ってしまう危険性がある。
これでは駄作もいいところだ。

彼はこの作品で大胆にも数多くの音楽を使い、
しかも、一つ一つのエピソードを効果的にする役割を負わせた。

素晴らしいと言わざるを得ない

俺は高校生の時に呼んだんだけれど、
感動したなぁ
次の日二日酔いで学校に行ったモン

ちなみに、作品に出てくる音楽を一気に聴きたいのなら、
廃盤になっているけれど「Norwegian Wood(オルゴール集)」(写真)
を中古で探すのがオススメ。

物語をよりリアルにする為に彼が選んだ手法が音楽だったことに、
俺はずっとずっと感謝している。

これにより全く違った印象を俺に与えてしまったモンね。

うん。また読み返してみるのもイイかもね。

<2/8 Mash>
★湘南の中古楽器専門店Jerry'sのオーナーです。
 Mashの「パンチ人生論」ブログ、もこちらからどうぞ!
CHECK! http://jerrys.zero-city.com/