野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

小さな花

2010-04-14 | 野の花
 


 今回は寄り道で見つけた小さな花を中心に載せてみよう。
今年は暑かったり寒かったり忙しない天気が続くが、野はしっかりと緑を増し春の装いに変わりつつあるようだ。



 グリーンのコートを纏った柳の下にはハコベが小さな可愛らしい花を咲かせている。



 
 そのハコベよりさらに小さいこの花はタチイヌノフグリ




 普通のオオイヌノフグリと比べると大きさが分かる。



 ヒメオドリコソウも花は小さい




 こちらは最近咲きだしたばかりのオドリコソウ。どうしてもこちらの方が品があるように感じるのは希少性からだろうか。



 河原の土手ではカラスノエンドウも花をつけている。近づいてみると蟻や青虫まで目に入ってくる。




 ちょっと分かりにくいが花の中にはハナグモもいる。





 外来種のセリバヒエンソウとカキドオシは縄張り争いをしている。






 キュウリグサは葉が揉むときゅうりの匂いがすることから名づけられた。花はワスレナグサによく似ている。




 最近よく見かけるようになったツタバウンラン




 野川の観察園に入ると、野外ではなかなか見られなくなった野草を見ることができる。
 
 ホタルカズラ 




 フデリンドウ







 ジュウニヒトエ




 ヒメウズ




 本日の観察目的の目玉はレンプクソウ。レンプクソウ科レンプクソウ属という一属一種の多年草で、茎の先に5個の花をつけることからゴリンバナの別名もある。長野県以北の山野に自生すると本にはあるのだが、とても小さく花色も緑で目立たないせいか、私はまだここでしか見たことがない。







 木も小さな花をつけている。カエデの仲間としか分らない。





 少しの風でも揺れ動くので撮るのに苦労した。



 カテンソウも小さい花だ。イラクサ科の多年草で山野の林の中に自生する。面白いのは雄花の形で星形に開き先端に葯がある。






 ミツバアケビの花も小さく目立たない。左が雌花で右が雄花。




 小さい花とは言えないがおまけ。
 蕾が開いたばかりのヤマブキソウ



 まだ野外で見ることのできるジロボウエンゴサク



 レンゲソウ




 ホウチャクソウはこれから


 

 お終いに花をつけはじめたカリンの木の花


今年もギフチョウを

2010-04-11 | ハイキング
 春の女神を見ようと、この時期この近辺にに通い始めたのは6年前。年々訪れる人が増えてきているのは情報過多社会のせいだろうか。今年は晴れて風の穏やかなギフチョウ日和の日が少なかったからか、特にたくさんの人を見かけた。尾瀬や上高地とまではもちろん行かないけれど若干オーバーユースになりつつあるようだ。が、関東近辺でギフチョウが見られる場所はこの辺りのみ(本当だろうか)と言われるのでそれも仕方がないのかもしれない。
 昨年の4月16日にも記事があるが、今回も敢えて地名は伏せて置くことにした。


 この日は天気がよく、里にも桜が咲き始めていた。



 通りがかり見かけた苔むした石碑



 今回はいつもとルートを変えて森林作業用の道を分け入ってみた。



 ネコノメソウやミミガタテンナンショウが見られる。







 今年は天候不順のせいか梅雨時に多いツチグリをこの3,4月にあちこちで見かける。




 時折日が差す所ではシュンランやヒトリシズカ等も見かけるが数は少ない。







 代わりに街中でも見かけるキランソウ等が増えてきている。







 谷筋から尾根へといたる細い道にとりついた。やっとこの辺りでギフチョウの食草タマノカンアオイが目に付くようになってきた。




 と間もなく倒れた小枝の陰に見つけた。今年初めてのギフチョウだ。




 スミレで採蜜しているようだ。そっと近づいても逃げようとしない。






さらに息を少し切らしながら斜面を登ってきた。キブシがちょうど旬だ。




 とんでもなく急な斜面を小低木につかまりながら何とか登りきった。斜面の穏やかな所で水分補給をしていると再び数頭のギフチョウが飛んできた。












 こんな時、もう一回り距離の長い望遠レンズが欲しくなる。近づいて撮れない鳥や蝶では200㎜(換算で 300mm)ではまだまだ不足。



 アカタテハやヒョウモンチョウらしき蝶も見かけた。






 遠くの山々はまだ新緑の装いとはなっていない。



 人の多い頂上を巻いて行った先で再び休憩。疲れた体を休めるためというより、ギフチョウを待つための時間だ。途中で買ってきたパンを昼食代わりにしていると、再びギフチョウが優雅な姿を見せてくれた。コンパクトカメラのデジカメで動画にしようと頑張ったのだが、上手くいかなかった。



 まだ花の咲いていない小低木につかまって、一生懸命花を探しているのだろうか。仕草がサーカスを見ているようで面白い。

















 諦め場所を変えて、やっと花の咲いているモミジイチゴの木を見つけたようだ。






 こんな間近で木イチゴの吸蜜シーンを撮れたのは6年かかって初めて、ジワリと喜びが体の奥底からこみあげてきた。ささやかながら至福の一瞬だった。



 帰りの登山口には十数台の車が路上駐車していた。近くでは辺りかまわぬ嬌声が響き、来山者が捨てて行ったであろうごみが散乱していた。この様子では遠くない将来、この地域でギフチョウの姿を見ることが出来なくなるかもしれない。


4月の花

2010-04-10 | 野の花
 4月に入ってから撮りためた花をまとめてみよう。
まずは木の花から、これは最近見かけることの多くなったホウキモモ



 ヤシオツツジ。花弁の透明感が何とも言えない。初めて山で見た時には思わず絶句してしまったほど。






 シモクレン




 キブシ




 ツツジの中のボケ



 白い花のツツジ



 この黄花のツツジはヒカゲツツジ




 サクラの一品種



 ミヤマシキミ




 カエデの一種、出猩々というらしい、若葉は目を焼き付けるほどの鮮烈な赤だ



 ダイオウグミ



 クロモジ



 木の花はこれぐらいにして、次はイカリソウ








 駐北米原産の黄花カタクリ。これは咲きだしたばかりで見ごろは4月中旬ごろ






 山野で自生している、日本産のカタクリは4月に入るともう終わっていた。



 ショウジョウバカマ




 まだ咲きのこっていたユキワリソウ




 バイモ



 オオバキスミレ




 咲きだしたばかりのシラネアオイ。色あせていない紫色が初々しい




 ヤマブキ



 シュンラン




 立て札にはエイザンスミレとあった。山で見かけるものより随分白みが強い。






 オオイワウチワ




 あいにくの雨で花弁を閉じてしまったイチリンソウ



 咲きだしたばかりのオドリコソウ



 ジュウニヒトエ




 レンプクソウ




 ヤマブキソウ



 ムサシアブミはマムシグサの仲間



 桜が峠を越して、いよいよ春の野の花たちはその種類を増してきたようだ。

多摩桜巡りウォーク

2010-04-07 | ハイキング
 


 青梅釜の淵公園から梅岩寺、羽村堰と玉川上水、立川の矢川緑道とそぼ降る雨の中満開の桜を求めて歩き回ってきた。


 有料となった釜の淵公園の駐車場は避けて、簡保の宿青梅の傍の無料駐車場に車を止めた。寒さと雨のせいか人の出は極端に少ない。

 鮎美橋からの眺め







 青梅付近では桜はこの日(4月5日)になっても満開にはなっていなかった








 黄色は咲き出したばかりのヤマブキ、雨の中コサギが頻りに餌を探している。







 歩いて青梅駅の傍の梅岩寺へ、ここの紅枝垂れは背が高く、満開になると圧巻の花風景を見せてくれる。


 
 まだ7,8分といった所か









 羽村堰へ移動。まだチューリップが咲きかけの根搦前水田を通り、多摩川べりの宮の下駐車場に止めて羽村堰まで歩いた。










 土手沿いの桜トンネルよりも玉川上水に枝垂れかかる桜の方が私は好きだ。






 堰の一本桜。この下では地元の老人会が静かな花見をしていた。



 立川まで戻って、中央自動車道下の総合グランド駐車場に車を止めた。ここから矢川緑道までは歩いて15程で着く。
 この立派な木橋は貝殻坂橋という。




 ここは駅から比較的近いにもかかわらずひっそりとしていて、ゆっくりと桜トンネルの散策を楽しむことができる。









 矢川にかかる小橋からの眺めが絶景




 甲州街道の下のトンネルをくぐるとまた景色が異なってくる。



 柴崎体育館







 ちょうどモノレールがやってきた。青空がバックだったらよかったのだが……。



 橋の欄干でコサギがこちらを窺っている。思ったより鋭い眼光だ。



 モノレールの向こうは和風庭園の趣のある別のゾーンとなっている。







 更に歩いて行くと立川橋の辺りで残堀川に出た。ここは両脇の桜と河原のナノハナとの共演が見られる所だ。

 






 立川の地名の起源となった立川一族の菩提寺となっていた普済寺









 今日の散策はこの辺で。

都内桜巡りウォーク③

2010-04-05 | ハイキング



  靖国神社の喧騒から逃れて、すぐ近くの千鳥ヶ淵へ。こちらの混雑ぶりも負けず劣らずすごい。






 昼過ぎて人出は更に増えてきたようだ。係員が立ち止まって写真を撮らないでくださいと連呼している。でもそれは無理というもの、この景色を前にして写真に撮るなと云ったって誰も従いやしない。










 人ごみに流されながらボート乗り場の方までやってきた。




 
 どういうわけかこの日ボート場はお休みのようだ。いつもは長い行列を作っているのだが……。






 田安門前から













 こちらは東側の牛ヶ淵。枝垂れかかる桜の下の土手には菜の花やショカツサイが咲き、ピンク色に染まった目を洗い流してくれる。






 お濠の裾に咲く一本桜は年々大きくなっているようだ。あと10年もしたら立派な一本桜に成長するのだろう。






 九段下から新宿御苑へ。こちらも人出はかなりのものがあるのだが、広い分だけ解放感がありほっとできる。






 家族連れが多い




 ユキヤナギ、レンギョウ、キブシ、桜と豪華4色仕立て。









 台湾閣






 中の池にかかるしだれ桜が見事に満開になっている。






 園内では桃も同時に見ごろを迎えていた。















 桜越しのドコモタワー






 新宿御苑の特色は桜の種類が多いこと。ソメイヨシノは言うまでもなく、オオシマザクラ、エドヒガン、カスミザクラ、ヤマザクラ、ヤエザクラ(見ごろは4月中旬)、シダレザクラ、タカトウヒガン、更にはアメリカ等という品種の桜もある。






 フランス庭園付近でよく見かける籠脱け鳥のワカケホンセイインコ









 この日はここでバッテリーが上がったようだ。予定していた夜桜を見る元気は尽きてしまった。2万5千歩を越え、気力のみならず足もがたついてきた。諦めて閉園を促すスピーカーの声に送られて家路に向かった。思いっきり桜を堪能できた一日に感謝。