7月23日(土)10時24分配信
(CNN) ドイツ南部ミュンヘンのショッピング地区で22日、銃乱射事件が発生し、警察によると、少なくとも9人が死亡、21人が負傷した。実行犯とみられる男は銃撃後、自殺した。警察はテロ攻撃の可能性もあるとみて捜査を進めている。
警察によると、自殺したのはドイツ系イラン人の18歳の少年で、ミュンヘンに2年以上在住していた。単独での犯行だったとみられている。当局は当初、最多で3人の襲撃犯が逃走中だとして、同市を実質的に封鎖して捜索に乗り出していた。閉鎖された公共交通機関は運転を再開した。
犯行声明は出ていない。警察は動機に関する情報を明かしていない。
警察の報道官によると、銃撃が起きたのは現地時間の午後5時50分ごろ。ショッピングモールの向かいにある米ファストフード大手マクドナルドの店舗で銃撃があった。目撃者によると、ショッピングモールの内部でも発砲があったという。
ソーシャルメディアには、銃撃犯とみられる男が現場にいた人と激しく言い合った末に発砲に及ぶ様子が投稿された。男はトルコ人に関し侮辱的な言葉を発していたが、聖戦(ジハード)主義を支持する言葉はなく、ドイツ語のアクセントで話している。
ドイツの議員によれば、現場はミュンヘン市内で最大のショッピングモールで、同市北部の中流家庭が住む地域にある。金曜日の夜に訪れる買い物客の間で人気だという。モール内の店で働く女性は銃声6発を聞いた。混乱した人々は悲鳴を上げながら逃げ惑ったという。
別の目撃者はCNNの取材に対し、息子がマクドナルドのトイレで銃撃犯と遭遇したと証言。男はトイレで銃弾を装塡(そうてん)していたという。続いて複数の銃撃音が響き、食事中の子どもたちを殺害しようとしていたという。イスラム教徒だというこの女性は、銃撃犯が「アラーアクバル(神は偉大なり)」と述べるのを聞いたとしている。
ドイツでは今週、は過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に感化されたと見られる10代の少年が電車内で複数の乗客を刃物で刺し、警察に射殺されていた。