羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

とと姉ちゃん

2016-06-01 20:33:54 | 日記
 落胆して常子が帰ると、清が大口の仕事をいくつか取って滝子に信用されて調子がいいという。充実した清はいつもの自慢もしなくなっていた。一方、君子達と森田屋の人々、隈井に迎えられ、間に合った仕事は誉められたかと聞かれた常子は「そりゃあ、もうっ! 誉められ過ぎて疲れちゃった」とおどけて答えるしかなかった。
 その後も会社では諸橋達にイビられ続ける常子だったが「あ~、おいっ、君」タイプ室に男性社員が現れ、常子に前回の男性社員に続いて自分もと雑用を頼みにきていた。多田以外の先輩達から冷たい視線を浴びつつ、常子は断り切れず引き受けることにした。これに「辞めさせて頂けませんか?」業を煮やした早乙女は上司に常子の解雇を要求したが、上司は面倒がり、対応を早乙女に丸投げした。
 星野が自宅で、返していなかったハンカチを手に常子を想う中、常子はまた仕事を持ち帰り、夜中に作業していた。「とと姉、手伝おうか?」鞠子が勉強の手を止め「私も手伝うわよ?」君子も内職の手を止めたが、常子は笑って断り一人で仕上げ、翌日提出に向かった。「うん、置いておいてくれたまえ」資料の説明を遮られ、また男性社員に煩がてしまう常子。大人しく退室するより他なかった。
 タイプ室に戻ると「今日付けで発表された、新しい規律です」早乙女から、書面を突き付けられた。内容は手書き清書の禁止、他部署雑用を引き受けることの禁止。さらに早乙女と諸橋に口頭でも厳しく詰められ、常子は同意させられた。そこへ「全然違うじゃないかっ!」男性社員が早乙女に怒鳴り込んできた。早乙女が男性社員の間違いを黙って直した為に面子を潰された形になっていた。険悪な様子に戸惑う常子。
 それから常子は退社したが、そのまま家に帰る気になれずに滝子の元を訪ねた。「相談に乗って頂けませんか?」常子はそう申し出るのだった。
・・・誰か、早乙女にもキャラメルを。

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