羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

孤独のグルメSP 4

2016-01-02 18:19:31 | 日記
その店に大漁旗を飾るという。五郎は工房を見せてもらうことにした。「ウチではプリントではなく刷毛引き本染めという昔ながらの職人仕事で作っております」案内する社長。工房では若い職人が多く働いていた。(大変な手間を掛けて作っているんだなぁ)台座の上に布を張り、工程を分けて刷毛で塗り、水に晒して乾かし、上下のパーツを縫製して仕上げる。全て手作業だった。
(職人さん達、若かったなぁ)問題無く商談を終え、ビルを出た五郎。(緊張しながらの立ち仕事、腹も減るだろなぁ)ハッとする五郎。(気が付けば、俺も、腹が減った!)思い立ち、飯屋を探し始める五郎。(贅沢せず、昼は普通飯を目指そう)『普通』を求めたい気分の五郎。わりとすぐに『自由軒』という大衆食堂風の店を見付けた。(おかもち、出前がある)店前で様子を伺う五郎。(北海道味という括りを外せば、タイプの店)五郎は入ってみることにした。
店はやや小型のごく普通の食堂だったが二階席があり、大きな草鞋が飾ってある。離れた席でも常連同士が談笑する雰囲気の店でもあった。「いらっしゃいませーっ」店員の女はそこそこ若い。他の客達があれこれオーダーすると「それ頼むの?」と問い返したりするクセ者風の主人。『気まぐれサラダ』なるメニューもあった。品書きを見る五郎。普通の食堂メニューの中の『名物』の項に『味噌汁(ライス付き)』というメニューがあり、興味を持つ五郎。(落ち着け、この店、普通のようで普通じゃない)水を飲む五郎。『わらじ焼き肉』『エスニック餃子』『オムカレー(ばかうけ)』捻った品書きが微妙に交ざっており、気を取られる五郎。(いかんっ、メニューに遊ばれている)心を鎮める五郎。
(味噌汁ライス付きがどうしても気になる)悩んだ末、五郎は『味噌汁』等のオーダーを済ませた。
     5に続く

最新の画像もっと見る