羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

モンタージュ 三億円事件奇譚 前編

2016-06-26 14:19:24 | 日記
 展開が1クールでやるような内容を前後編にして高速進行であることや父の過去パートも入ることもあって、配役と登場人物の年齢がやや混乱するところはあったかな。原作は高校生が主人公らしいが実写だとさすがに事件の内容がキツいということで結構ガッツリ時間経過入れてたしね。ドラマでは改編されたようだが、原作は性暴行描写多いようでもある。ヤンマガだからなぁ。
 三億円事件は題材にしやすいんだろうけど三億円事件自体が昔過ぎてもう舞台が現代だと犯人の孫世代の話になるから、事件本体より三億円事件から始まる陰謀劇になるわな。どうしても改憲派が黒幕にされちゃうけど。昔、長瀬智也とビートたけしがやってたラストは三億円を持ってメキシコ? に逃げ延びた犯人の長瀬智也が薬とドラッグに溺れて廃人になり、見付け出した事件の相棒の老いたビートたけしが「俺達まだ終わってないっ!」と連れ出すところで確か終わる話だった。当事者だと『ある種の青春の破綻』として描けるけど、孫ぐらいの世代の話だと、当事者の『幕引きの失敗』の後始末の話になる。
 次々と変わる状勢に知恵で対応するが事態を楽しむ危うさを持つ主人公(父? がなぜか野村)を福士が演じ、「勝ち負けじゃない」と喝をいれるヒロインを芳根が演じた。芳根は普通くらいのテンションの女子を演じる序盤や大学生になった日常の振る舞いにやや手間取っていた印象があったが、やや野生の小動物っぽい風貌や挙動、性的なことより心情が表に出る気質はやっぱり独特。次の朝ドラも恋をほぼ飛ばしていきなり『母』になるようだが、合ってるね。
 最近善人役の多かった関口役の愉快犯的、虚無的な悪が炸裂しつつ(拉致った夏美の引っ張り上げるところでは片手だと頭を強くぶつけ過ぎるかもしれないから左手で随分しっかり支えて急に優しかったりもしたが)、後編の畳み方に注目だね。

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