時計が止まっていることに気付くアカリ。「霧のせい? そうか、磁場ね! 強力な特殊磁場が弾道計算に影響を与えているのねっ!」「そうなの?」自分の能力がよくわかってない眼魔。「ふふ、正解だ!」霧の向こうにゴーグルの男が現れた。「この世界にも少しは論理的考察のできる人間もいるようだ」「出た」警戒するアカリ。「イゴール様! 御後がよろしいようで」霧を解除する眼魔。「私は科学者よ!」「科学! ちなみに私の世界では冥術学と呼ぶが、真理を探究する者なら理解できるはずだ」歩み寄ってくる『イゴール』と呼ばれた者。
「完璧な世界とは、どういうモノか?」「あなたも科学者なの?」「完璧なる世界の統合と調和には、不確定な要素は一切あってはならない。だがこの世界の人間は、不確定な要素ばかりで、余りにも不完全だ」「だからって、個人や個性まで否定するの?!」論争に参加する気無く、そこらの椅子に座って待っている眼魔。「人間の感情に基づく行動は矛盾に満ち、時に同族間の争いすら引き起こし、世界そのものを破壊へと導く。それを防ぐ為に、導き出される結論は?」迫るイゴール。「正しい形への修正」「それが不可能な場合は?」「排除」「正解だぁ」笑うイゴール。「なら、あなたはなんなの?」「選ばれた存在。唯一無二の頭脳。それが私だ!」芝居掛かって天を仰ぐイゴール。
その時、美和子が気絶した御成の頭に軽く躓いて起こしながら近くまで来た。「だが一つだけ不確定要素が残っている。なぜ君達には私の実験場がわかった? 二度までも」「私には視えるからだ。未来が」美和子が言いながらその場に現れた。「未来予知? 君が? 疑問には検証が必要だ。分析してみよう。ナイフ眼魔ぁ!」「はいっ、はぁい!」寛いでいたところ、呼ばれて慌てて駆け付ける眼魔。このタイミングで普通の人間の人格に戻る美和子。
7に続く
「完璧な世界とは、どういうモノか?」「あなたも科学者なの?」「完璧なる世界の統合と調和には、不確定な要素は一切あってはならない。だがこの世界の人間は、不確定な要素ばかりで、余りにも不完全だ」「だからって、個人や個性まで否定するの?!」論争に参加する気無く、そこらの椅子に座って待っている眼魔。「人間の感情に基づく行動は矛盾に満ち、時に同族間の争いすら引き起こし、世界そのものを破壊へと導く。それを防ぐ為に、導き出される結論は?」迫るイゴール。「正しい形への修正」「それが不可能な場合は?」「排除」「正解だぁ」笑うイゴール。「なら、あなたはなんなの?」「選ばれた存在。唯一無二の頭脳。それが私だ!」芝居掛かって天を仰ぐイゴール。
その時、美和子が気絶した御成の頭に軽く躓いて起こしながら近くまで来た。「だが一つだけ不確定要素が残っている。なぜ君達には私の実験場がわかった? 二度までも」「私には視えるからだ。未来が」美和子が言いながらその場に現れた。「未来予知? 君が? 疑問には検証が必要だ。分析してみよう。ナイフ眼魔ぁ!」「はいっ、はぁい!」寛いでいたところ、呼ばれて慌てて駆け付ける眼魔。このタイミングで普通の人間の人格に戻る美和子。
7に続く