羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

手裏剣戦隊ニンニンジャー 1

2016-01-17 18:54:58 | 日記
十六夜は力無い有明を暗い館に連れ帰り、萬月の死を有明に教えて大量の『恐れ』を手に入れたことを晦に告げた。「若君の死をも利用するとはっ!」晦は激怒したが、「待てぇい!!」恐れの涙の底から牙鬼幻月が復活した。「よくぞお戻りでっ」弱りながらも迎える有明。「でかしたぞわが家臣ども! そして倅よっ!!」「お逢いしとうございました。お父上っ」感極まった様子の十六夜。十六夜は人としての幻月が滅びる寸前に側室に産ませ、妖力で現代に跳ばした子供『新月』だった。「側室に産ませた子」苦渋の表情の有明。
幻月は遺された雷蔵の牙に封印手裏剣を刺し復活させた。「ありがたき幸せっ」過去の成仏はリセットされた風の雷蔵。「今こそ牙城を甦らせよう!!!」幻月は実は地下に封じられた? かつての居城だった暗い館を旋回させて岩盤をくり抜き、地上に出現させた。街の建物の屋上でそれを見る天晴達と好天。「牙鬼城まで復活してしまったかっ」警戒する好天。天守閣には幻月、新月、有明、雷蔵、晦が姿を現した。「これより我々牙鬼家が恐れによる天下統一を開始する!!」幻月は宣言した。
新月は謝罪する晦を許し、まだ気が弱ったままの有明は幻月が休ませ、一先ず指揮は新月に任された。まず晦に対応を促す新月。天晴達は即座に対応に向かおうとしたが「待て!」好天は止めた。このタイミングで最終試験を課すと言い出した。「信号が変わったら、左右を確認して横断歩道を渡りましょう」格言めいた好天の発言に「それは今、私達が幻月と戦えるか見定めろ、ということですね?」意図を確認する霞。試験は一人ずつ、残りメンバーが晦と戦っている間に行い、最初は天晴が選ばれた。天晴を置いて去る際、風花が気掛かりな様子でもあった。
森で対峙する好天と、変化した天晴。
     2に続く

手裏剣戦隊ニンニンジャー 2

2016-01-17 18:54:48 | 日記
「爺ちゃんと戦って勝つってのが、最終試験なんだな?」「戦って勝つ? ここからは命のやり取りじゃッ!」好天は天晴に斬り掛かった。天晴以外のメンバーが八雲と風花、そして霞達の2手に分かれて案外姿を見せない晦の捜索に当たると、霞達は潜んでいた晦の放った黒い霧に覆われ、過去の苦戦したが天晴の活躍で乗り切った戦いの映される奇妙な空間に囚われ、晦の錫杖の妖力で激しいの頭の痛みに襲われていた。
八雲と風花の二人は晦を恩人と思い込んだ街のヒトビトに襲われて困惑していた。「レーネクム・ネジマ!」八雲は魔法で街の人々を眠らせた。森では天晴と好天が斬り結んでいたが「その程度ではワシの命は奪えんぞ?!」と煽られると「命を奪うなんて、そんなことできる訳無いじゃんっ!」戸惑う天晴。「そのような甘さでラストニンジャを継げると思うたら大間違いじゃ! 究極奥義、終極斬っ!!」天晴を十字に斬り伏せる好天。街の人々の異変に八雲達が困惑しているところに霞達が戻ってきた。だが霞達は天晴のことを忘れ、代わりに天晴のしたことを晦にしたことと思い込んでいた。話が噛み合わない。
「まさかお二人共、誰かに操られているとか?」霞にも逆に疑われ、捕まえられそうになり、八雲達は慌てて逃げ出した。「容易いのぉ」逃げた先に姿を現した晦は、八雲と風花も黒い霧で覆い過去の記憶の映される空間に閉じ込めた。「闇なる月影、晦正影っ!」記憶の映像は晦の妖力で改竄され、記憶映像で天晴のしたことが名乗りも含め、晦に掏り替わり、見た者の記憶そのものを書き変える妖術だった。「精神的に頼っておる人間をワシへと上書きするのじゃ」余裕を見せる晦。
一方、好天が倒したかに見えた天晴は身代わりの術の藁人形だった。「おりゃああっ!!」煙と共に頭上に現れた天晴は好天に打ち掛かったが、寸止めした。「よっしゃあ! 1本っ!」
     3に続く

手裏剣戦隊ニンニンジャー 3

2016-01-17 18:54:38 | 日記
「止めを刺さんで、勝利宣言とは甘いな」「爺ちゃんの方が甘いだろ? あれくらいの術じゃ、俺はもう負けないぜ? 爺ちゃん、調子悪いのか?」実際、右手の先が光になって消えかけていた好天。天晴は駆け去ろうとした。「試験よりもあいつらが心配か?」「俺がいなくても、もう八雲も風花も皆も負けない。だからあいつらも、俺を爺ちゃんの試験に送り出してくれたはずだ。調子の悪い爺ちゃんに勝ったところで、そんなのは受かったことにならない。強い爺ちゃんとやり合って、正々堂々と勝たなきゃ、今戦ってるあいつらに、顔向けできないじゃんか?」好天は語る天晴を見ていた。
記憶改竄空間では八雲と風花が苦しんでいた。「ワシがアカニンニンジャーに代わり、お前達の精神的に支えになるぞ?」「笑わせないで! お兄ちゃんは皆の大黒柱なのかもしれないけど、私に取っては、いつまでも心配でダメな兄なんだからっ!」立ち上がる風花。「俺も、精神的に頼った覚えなど無いっ!」八雲も立ち上がった。二人はこれまでの天晴の情けない記憶を思い浮かべ始めた。記憶映像の中で天晴の代わりに情けないことになる晦。「ワシをみっともなく改竄するなぁっ!」晦は慌てて改竄を止めに掛かった。その隙を突いて一番刀で改竄映像ごと妖術空間を斬る八雲と風花。術は完全に破られ、霞達や街の人々も正気に返り、八雲と風花も元の改竄空間から脱出できた。
「牙鬼幻月を倒し、ラストニンジャを継ぐまで、俺達は突っ走るだけだ!!」八雲達は変化した。「忍なれども忍ばない!」「忍なれどもパーリィナイっ!」「手裏剣戦隊っ」一回転する八雲。「ニンニンジャー!!」一同は声を揃えた。「忍ぶどころか、暴れるぞ!」突進する八雲達。晦はアスファルトを引き剥がし、破片を妖力で操って攻撃してきた。ガマガマ銃の舌を鞭として使って
     4に続く

手裏剣戦隊ニンニンジャー 4

2016-01-17 18:54:24 | 日記
これを打ち払う八雲達。「忍者一撃っ!」攻撃しながら力を溜め、決めの舌銃撃を一斉に放つ八雲達だったが、立ち起こした妖力を込めたアスファルトの壁で防がれた。「ダメだ、効かないよ!」凪が焦っていると、超絶チェンジャーが飛来し、八雲の腕に付いた。「俺に任せろっ!」「頼むぞ? 獅子王っ!」八雲は超絶化し「あっしも、スーパーソウルで行きやすよ!」スーパー化するキンジ。「超、超撃熱!!」「一番勝負!!」燃える一番刀を伸ばし晦を斬り付ける八雲。高出力の電撃を激熱刀から放つキンジ。
だが、笑ってすぐに起き上がる晦。「まだまだじゃ」「そういえばあの時も」八雲は晦が天晴に斬られても平然としていた時のことを思い出した。「何かカラクリがあるに決まっています!」霞は言ったが「解明など無理じゃっ! また記憶を使って遊んでやる」晦は勝ち誇った。「ならばこっちもお前の記憶を使ってやるっ! レーエゲミ・ヨデイモオ!」八雲は魔法陣を放った。陣に触れた晦の頭上に『吹き出し』が現れ、晦の記憶を映し出し始めた。八雲と風花に回り込んで待っていた時、小さな晦が実は晦型カラクリだった晦の開いた顔面にあった操縦席に乗り込む映像が映し出された。「えーっ?!」驚く一同。
「本っ当にカラクリだったとは」霞もびっくり。「バレてしもうたかっ!」「種がわかればトゥ、イージィだなっ!」八雲はキンジと共に晦に飛び掛かり、二人掛かりで晦を押さえ込んだ。「え、ちょっと?!」慌てる晦。「カラクリ変幻、弓っ!」風花は矢を操縦席のある晦の顔の仮面に撃ち込んだ。「うわぁああっ?!」仮面が取れる。「見付かってしもた!!」操縦席の小さな晦が丸見えになった。「巨大になるのは性に合わんがやむを得ん!」小さな晦はカラクリボディから飛び降り、自ら巨大化した。
「キングシュリケンジンでいきましょう!」
     5に続く

手裏剣戦隊ニンニンジャー 5

2016-01-17 18:54:12 | 日記
霞の合図で一同はオトモ忍を召喚し、合体させ、操縦席に乗り込んだ。ドクロ弾を撃ってくる晦。「やばい! 急がないとっ!」天晴は仲間の元に駆け付けようとしていた。これに「待て!」立ち塞がる好天。「ワシの調子が悪いから、戦えんじゃと? 正々堂々と勝つじゃとぉ? 偉そうにっ、命のやり取りにそのような私情はいらん!」刀を突き付ける好天。「だから、爺ちゃんと命のやり取りなんてする気無いって!」刀を除ける天晴。「俺だけじゃない、八雲達だってそう言うに決まってる」「皆もか?!」問う好天。「キング破天荒斬り!!」八雲を御輿席に座らせた一同は速攻で決めに掛かっていた。
しかし杖で払われ防がれた。晦は嘲笑って妖力の縄でキングシュリケンジンを縛り地に何度もぶつけ始めた。「ライオンハオーだ!」ライオンハオーを召喚し、覇王シュリケンジンに合体した。「ノットイージィだなっ!」機体の頭の上に飛び乗る八雲。「覇王アッパレバスター!!!」霞達は声を揃え「ハァッ!」八雲が一番刀を突き出し、最大出力で一斉砲火する覇王シュリケンジン。「うおっ?! 例えワシが殺られようとも、御館様の天下は揺るぎないことを、思い知るがいいっ!!」巨大化晦は爆発し滅んだ。「忍ばず~っ」操縦席に戻った八雲。「わっしょい!!」一同は鬨を上げた。
「お前も他の者も、ワシを倒せぬかっ?」「当たり前だ!」対峙する好天と天晴。「ならばお前達全員、ラストニンジャ失格じゃ!」「え?」「ラストニンジャの力は、先代を倒し忍タリティを奪うことで受け継がれる。それができぬとあらば」若き日を思い出す好天。「それができぬとあらば、お前にラストニンジャを継ぐ資格は無い」父に言われていた若き好天。「わかりました父上、御覚悟っ!」夕暮れの薄野で、若き好天は父を斬り、その力を奪い、『ラストニンジャ』となっていた。
     6に続く