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太りやすい体、太りにくい体 差は「ミトコンドリア」

2014年04月01日 | 健康情報

■「電子」の流れで動くミクロのポンプ

「ミトコンドリア」は、細胞の中にあるごくごく小さな袋だ。大きさがおよそ1マイクロ

メートルほど(1ミリメートルの1000分の1)。人間の細胞はだいたい数十マイクロ

メートル程度なので、細胞を高性能の顕微鏡で観察すると、その中に点々とシミの

ように見えるという。

「基本的にすべての細胞に、ミトコンドリアがあります」。平均すると細胞1個中に

数百個ほどあるという。「エネルギーをたくさん使う細胞ほどミトコンドリアも多い。

拍動を続ける心臓の筋肉細胞は、ミトコンドリアでびっしりですよ」と東京都健康

長寿医療センター研究所の田中雅嗣さんは話す。ミトコンドリアと代謝や寿命の

関係を研究する、この分野の第一人者だ。

胃腸で消化・吸収された栄養成分(炭水化物、脂肪など)は、やがて細胞に取り

込まれる。そこで徐々に分解されながらミトコンドリアに入り、さらに分解されて、

最終的に多数の「電子」を放出するという。

放出された電子は、ちょうどコンセントにつないだ電動ポンプのように「ウィーン」と

動き始めるらしい。

ATPという高エネルギー分子が合成され、筋肉や神経など体の中の活動は

すべて、このATP分子のエネルギーでまかなわれる。いわば、食べ物由来の

エネルギーを体内利用向けに変換した「エネルギー通貨」だ。

「膜の面積が広いほど、ATPをたくさん作れます」。内膜がうねうねと波打って

いるのは、少しでも面積を稼ぐため。全身のミトコンドリア内膜総面積は、

なんと東京ドーム数個分に及ぶ。こんな大規模な仕掛けが、細胞の中に隠れて

いるのだ。

ところで、ミトコンドリアの起源は細菌だったと考えられている。太古の昔、何か

の事情で我々の祖先の細胞内に寄生した細菌の仲間が、そのまま住み着いて

しまったらしい。

「運動で鍛えると、筋肉中のミトコンドリアが細菌のように分裂して数が増える

んですよ」(田中さん)

「ミトコンドリアが多い体は、代謝が高くて太りにくく、健康的」と話す田中さん。

最後に意外なことを教えてくれた。

「それに、ミトコンドリアが多い肉の方がおいしいのです」。お好みはカモの胸肉

だそうだ。なるほど確かに、何だかみっしりつまっていそうです。

 

(2014年3月30日 日本経済新聞)

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