20代、30代の死因1位が自殺であるのに対して、40代以降から80代までは
がんなど悪性新生物が死因1位。とはいえ、30代でも2位、20代でも3位になる
など、がんは決して他人事ではない。
がんを発生しやすい因子としては、食生活や喫煙がよく言われるが、その他に
アルコールなどがあげられる。こうしてみると、すべて口を経るもので、だからこそ
口にするものが大事なのだと思わされる。
さらに、日本では、がんで亡くなる人の約55%が消化器のがんで命を落として
いる。がんの中ではもっとも食生活との関係性が高いものとなるが、がんに限ら
ず、あらゆる病気に対するリスクを下げるためには、最低限守るべき食生活の
レベル、というのはあるだろう。
◆がん予防14のポイント
アメリカのがん研究財団によると、がん予防に効果があるとされているものには、
下記の14項目がある。
①植物性食品を中心にいろいろな食品を食べる
②正常体重を維持すること
③1日1時間程度のウォーキングなどの運動を継続する
④野菜、果物を豊富にとる
⑤多種類の穀類、豆、根菜類をとる
⑥牛肉、豚肉は1日80gまで
⑦脂肪の多い食品、動物性脂肪を抑える
⑧塩分を控える
⑨食品の貯蔵はしっかりとし、カビを抑える
⑩食品は低温で保存する
⑪食品添加物や残留農薬に注意
⑫黒焦げの食べ物はとらない
⑬栄養補助食品に頼らない
⑭タバコは吸わない
冷たすぎるもの、熱すぎるもの好きは要注意
塩分を過剰に摂取する傾向が
本格的な風邪になる前に!とカレーやキムチ鍋のようなピリ辛料理を食べて汗を
かこうとする人もいるが、辛みが強いもの、塩辛いもの、熱いもの、はいずれも
喉を刺激して炎症を広げるので余計に咳を引き起こしやすい。
汁物などのあたたかいものをとって冷やさないようにすることは大事だけれど、
その時に入れてほしいのは辛いものではなく、ネギやショウガなど、殺菌作用も
ありつつ発汗作用のあるもの、と考えた方が良いだろう。逆に、ちょっとだるさが
出て食欲がないから、とアイスクリームやスポーツドリンクでやり過ごせば、
ウィルスへの抵抗力も下がってしまう。何事も極端は良くないというが、胃腸の
ためにも、体温に近い温度のもの、というのが良い。
朝食抜き、深夜残業後にラーメン…
食生活の乱れも胃・十二指腸潰瘍の原因に
空腹で胃がからっぽであったとしても、消化液は分泌されているので、食事と
食事の時間があきすぎれば、ダイレクトに攻撃されて潰瘍ができやすくなる。
つまり、朝食を食べずに仕事にいって、昼食を食べたあと何も口にせずに
深夜まで仕事をしている、という人は当然ながら潰瘍のリスクが高まってしまう。
さらには、長時間あいてしまったにも限らず、帰りにラーメン屋やカレー屋によって
深夜飯……なんていうことになれば、胃への刺激は計り知れない。
できるだけ食間を開けないようにするのと共に、ビタミンUのように胃・十二指腸
潰瘍を予防するといわれるものを意識すると良いだろう。
ビタミンUはキャベツやレタスなど、馴染みのある野菜に含まれる。
(2013年12月9日 DIAMOND on line)